【マーケ基礎】「○○のお店」イメージを植えつける。
見込み客の心の中に、
あなたのお店がどんなお店かを端的にわかってもらえる、
言葉やイメージを植えつけるのです。
これが、マーケティングにおいて、
もっとも効果的な方法だと言われています。
たとえば、企業の例では、
コカコーラは、『コーク』と呼ぶことで、
シェアを広げました。
日本では、
コマーシャルの『スカッとさわやか』という言葉で、
市場を拡大しました。
ヤマト運輸は、『宅急便』。
モノを送る時には、
宅配便と言わずに、宅急便と言ってしまいますよね。
では、ご近所のお店をイメージしてみてください。
愛想の良いお店、いつもおまけをしてくれるお店、
品揃えの良いお店、新商品がすぐに入るお店、
激安のお店、親切なお店、礼儀正しいお店……。
ご近所のお店をイメージした時は、
扱っている商品そのものではなく、
「商売のやり方・姿勢」などが
特長になっているとは思いませんか。
ここが、ポイントなのです。
モノが溢れている現在では、どこのお店に行っても、
置いてある商品にあまり差はありません。
売り方・見せ方に違いがあり、
それによって、繁盛するかどうかも決まっています。
お店づくりはコンセプトだ、といつも書いていますが、
それは、お客さまに来ていただくための導入部であり、
ファンづくりにおいても導入部なのです。
将来にわたって、
“お馴染みさん”でいていただくためには、
買うモノがなくても来ていただけるような
“○○のお店”イメージが必要なのです。
親しみの持てる、あるいは、
いつも楽しいお店だと思えるようなイメージです。
極端なことを言えば、
“面白いおっちゃんのお店”でも良いのです。
お客さまは忘れません。
おっちゃんのお馴染みさんができるのです。
もちろん、面白いだけではいけません。
お店や商品を充実させた上でのことですが。
店名を知られなくても、
この“○○のお店”が知られれば、固定客はできます。
いま、ふとひらめきました。
どこで買っても同じ商品を扱うお店における秘策です。
正統派のやり方ではありませんが。
たとえば、本屋さん。
本を買ったお客さまは、
いつも抽選で何かが当たる!というのはどうでしょう。
賞品は、安いもので良いのです。
どうせ同じ価格の同じ本を買うなら、
抽選のできるお店に行きませんか。
大したモノじゃなくても、
何もないよりは“もらえる”方がうれしいのです。
『いつも抽選のできる本屋さん』です。
イベントではありませんよ。
いつもです。
日常の販促策としてやるのです。
この案は、異端すぎるかもしれませんが、
お店の特長としては、大きなアピール力となります。
“同じモノ”じゃなくても、
“同じレベル”のお店との差別化にも使えます。
味も値段もまあまあのラーメン店が2つあったとします。
メニューも似たり寄ったり。
お客さまもその日の気分で決めている感じです。
そこで「抽選のお店」を導入したら……。
やはり、抽選に行きますよね。
人間の心理です。
抽選で「割引券進呈」でも良いのです。
ほんの少しの差別化です。
どう考えても、お店や商品に特長がない、
という店主にはお奨めします。
ちょっと話が具体的になり過ぎましたが、
このように「○○のお店」を
お客さまの心に植えつけることができれば、
もう成功したも同然です。
ほら、頭をやわらかくして、
とんでもないアイデアを考えてみましょう。