【マーケ基礎】来店頻度を上げる。
小さなお店の客数は、
商圏が限定されているので、ほぼ固定されています。
同じお客さまが来店する回数も年間を通して、
ほぼ決まっています。
こんな状況で、
どうやって売り上げを上げれば良いのでしょうか。
「売上高=客単価×客数」。
この数式は、あなたもよく見ると思います。
“こんな当たり前の式が、何の役に立つの”
と思って、見過ごしていませんか。
この式は、売り上げを上げるためには、
とても大切なのです。
実に、単純ですが。
客単価はそのままでも、
客数が増えれば、売り上げは上がります。
客数がそのままでも、
客単価が上がれば、これまた売り上げが上がります。
だとすると、あなたが“やるべきこと”は見えています。
・商品の売り方を変えたり、
付加価値を高めたりすることで、客単価を上げること。
・サービスの充実や宣伝によって、客数を増やすこと。
この2つのどちらかに注力すれば、
売り上げは当然上がるのです。
しかし、客単価を上げるには限界があります。
同じお客さまにたくさん買って欲しい、
ということですから。
ならば、お客さまの来店頻度を上げることの方が、
取り組みやすいと言えます。
「宣伝すれば良いの?」
いいえ、商品・サービスが変わっていないのに、
宣伝だけしても、まったくの無駄です。
いままで無かった商品・サービスを考え、
それをアピールしなければいけません。
常連さんは、「目的買い」でやって来る場合が多いので、
来店頻度が固定されていますが、
新しい商品・サービスができていれば、
その分の来店が増えるということです。
たとえば……
・美容室が、エステやネイルケアのサービスを始める。
・日帰り温泉施設で、マッサージサービス。
・靴店で、足裏マッサージ。
・ブティックで、レンタルサービス。
・建築業で、インテリアコーディネイトや家具販売。
これらは、すでに実践しているお店もありますが、
確実に来店頻度が上がっています。
注意すべきは、
あくまで関連する商品・サービスであることです。
繋がりの無いものでは、ターゲットがぼやけてしまい、
常連さんさえ失ってしまいます。
あなたのお店で考えられる
「新しい商品・サービス」を書き出してみてください。
最後に、「売上高=客単価×客数」という数式に隠された、
もうひとつの方法をお教えしましょう。
この数式には、「利益」がありません。
仕入原価を下げたり、経費節減により、
「利益率」を高めるのです。
すると、この数式の中の数字はそのままで、
儲けが増えるということです。
ここでは、仕入原価を下げる方法のひとつをご紹介します。
大量発注で、まとめて仕入れすれば、単価は下がります。
しかし、小さなお店で、それはできません。
そこで、地方のスーパーがやっている方法をマネします。
地方のスーパーでも、
プライベートブランドがあるのをご存じですか。
「くらしモア」。
ニチリウグループ(日本流通産業)
という組織に加盟している全国のスーパーに、
このブランドの商品が置かれています。
仕入れのための別会社を作り、
大量仕入れで、このブランドを運営しています。
これなら、安く仕入れることができます。
つまり、小さなお店でも、
同業種が集まって仕入れをすれば、
安くなるということです。
同じ地域のお店では、競争力になりませんので、
他の地域のお店と組む方法を考えてみましょう。