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「マッドマックス フュリオサ」ジョージ・ミラー
どんな映画か(ネタバレなし)
本作は、言わずと知れた名作「マッドマックス」の最新作だ。
前作の「マッドマックス 怒りのデスロード」の名前は聞いたことがある方も多いかもしれない。
「マッドマックス 怒りのデスロード」は、マッドマックスシリーズの27年振りの新作で、マッドマックスシリーズ監督のジョージ・ミラー氏も70歳になっていたにも関わらず、ド派手かつ革新的な映像をスタントを極力使わないで撮影するというとんでもない作り方や、ジェンダー問題など時代に即したテーマ性もあり大ヒットとなり、アカデミー賞6部門を受賞という快挙を残した。
その続編が、「マッドマックス フュリオサ」である。
マッドマックスは、荒廃した世界観やその独自の映像から一部に強烈なファンを有している。
私も公開週の週末に本作を鑑賞したのだが、IMAXはどの映画館もほぼ満員、私が鑑賞したシアターもほぼ満席で、かつ上映前から場内のどこかしこから興奮で荒くなった鼻息が漏れ聞こえてくるような熱気を感じた。
そう、みんな思っていたのである。
「あれを見せてくれ。怒りのデスロードのあの興奮をもう一度!」
映画の感想(ネタバレあり)
結果として、どうだったか。
マッドマックスは、私たちの希望に応えてくれた。
我々が見たいものはなんだったか。
暴走する改造車、想像を絶する(というかむしろ笑ってしまう)戦闘シーン。
今回も、マッドマックスは僕らが渇望する「マッドマックスでしか得られない栄養」を与えてくれた。
映画の中盤あたりにある、小型飛行機で相手が攻めてくる戦闘シーンはまさに僕らの願望の具現化で、見ながら全力でニヤけてしまったし、映画館内からは「そう!これが見たかったんだ!」という声が聞こえてくるようだった。
とはいえ、本作は北米ではあまり興行が伸びていないらしい。
正直、前作を上回る2時間28分という上映時間でありながら、前作と同様の興奮を私たちに与えてくれたと、少なくとも私は感じた。
もちろん、近年女性をフロントに立てた「だけ」とも言えるポリコレ的な映画が増えておりそれに嫌気が刺すという気持ちも分からなくはないが、本作で言えばフュリオサが主人公の理由が明確にあるし、前作の「怒りのデスロード」の前日譚として上手く繋がっている。
(最後に「怒りのデスロード」の本編が出てくる演出には、鳥肌が立った!)
なので、女性が主人公というだけで内容を見ずにそのように評するのはお門違いだし、誰もが楽しめる映画とはもちろん言わないが(マッドマックスは選ばれしものの映画だ!笑)、少なくともマッドマックスでしか栄養を得られないマッドマックス狂たちには刺さる映画のはずだ。
これを読んでいるあなたも、本作を見て、自分の中の狂気と向き合ってみることを強くオススメしたい。