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反転する縁側の家 プロジェクトのお話し #9
友人からの依頼です。
沢山の友人が集まる大きな家で、子供の遊び場もあり、ワンルームの様に開放的で、写真のスタジオスペースも欲しいという要望でした。
沢山の人が集まると聞いて、海街dairyという映画を思い出しました。
4人姉妹が主人公で美女オールスターと言わんばかりの豪華な女優陣の映画なのですが、この映画にその4姉妹が集うシーンがあります。
勿論縁側に、なのですが、ここがポイント。
4人の姉妹は、思い思いの姿勢で縁側にいて、そのシーンがとても印象的でした。足を折って座る人、扉に寄り掛かる人、椅子を持ってきて椅子に座る人、縁側に向かい合うように外に座る人。。。
こんな風にちょっとした段差と、縁側の向こうにあるものの関係によって、こんなに多様な使い方で人の集まる場所がつくれる。
2時間の映画のワンシーンだけれど、何よりもそのシーンが印象的でした。
今回の計画では、その縁側を家の中につくろうと考えたのです。
ただし、そのままつくるのではなく、本来外部に向くはずの縁側を内側に向けて、反対方向のベクトルと大きな屋根によって、内外に集まる場所をつくり、街に広げていく仕掛けを考えたのです。
さらに室内にも用途に応じてスケールを変えた空間をつくり、様々な段差/縁側を設けています。室内に向けられた縁側のベクトルが、乱反射するように室内のいろんな方向に向かい、同時多発的な居場所ができて、たくさんの人が集まる、公園のような家ができたらと考えたのです。
建築を考えるときには今回の映画のように、いろんなものがヒントになります。だからテレビを見ているとき、トイレに入っているとき、ふらふら街を歩いているとき、ふとした瞬間にアイディアがひらめくのです。
だからプロジェクトが始まるとずっとクライアントのことを考えて、どういう建物がこれからのクライアントの生活をよりよく変えていくことができるか、に思いを馳せるのです。
想像することが仕事になる。
建築はこんなにも楽しい仕事なのです。
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