北京で新型コロナワクチン接種累計700万回を突破の真相
2021年3月2日(新華社)
北京市から得た情報によると、2021年1月1日に9つの主要都市を対象とした新型コロナワクチン接種が開始されて以来、3月2日現在、北京では計765万人分のワクチン接種が完了し、その数は500万人を超え、そのうち264万人が2回の接種を完了したという。
北京では、私の友人たちもほとんどが2回の接種を終えています。医療従事者だけでなく、一般の人たちも含まれています。また授乳中の友人もいますが、妊娠・授乳中の女性は、ワクチンは打ってはいません。まず医療従事者であっても、妊娠期・授乳期の女性の配置は、病院が配慮して感染しやすい職場には配置されません。またワクチンのリスクはゼロでは無いため、コロナに感染しやすい状況にあるのかどうか、まずその判断をすることが各自に求められるからです。
よって、妊娠・授乳中の私の友人は、ワクチンは打っていません。ただワクチン接種もAlipay(アリペイ、電子マネー決算アプリ)などでもその接種状況が確認できるため、今後外出できる場所が限られる可能性はあります(例えば、ワクチン未接種の場合、デパートに入れないなど)。
現在中国市場に出ているワクチンは4種類。
「国薬集団(シノファーム社、国営企業)」の北京と武漢でそれぞれ1つワクチンと、「科興(シノバック・バイオテック社)」で開発された計3種類は不活化ワクチン、そして康希諾生物股份公司で開発されたワクチンは、遺伝子組み換えワクチンです。
シノバック社のワクチンは、2020年4月の時点ですでに臨床試験が承認され、トルコの臨床試験(治験)では、初期段階の治験結果では有効性が91.3%でした。
2021年3月4日(日本経済新聞)
2021年3月3日に発表されたトルコの治験の最終結果(1万人ボランティア、6000人にワクチン接種)では、シノバックの有効性が83.5%だった。また重大な副作用は認められなかったとしている。トルコでも1月から累計700万人以上が接種し、そのうち200万人が第2回目の接種を終えている。
米国のDynavax社と中国のシノバック社は、新型コロナワクチンの開発で提携しており、Dynavax社はワクチンのアジュバンド「CpG1018」を提供しています。アジュバンドとは、簡単に言えば「免疫増強剤」です。ワクチンに入れることで、増強作用によってワクチンそのものの使用量を減らすことができるので、短期間に大量に必要なときにはアジュバンドが有効です。
日本でもワクチンの開発は進んでいます。[1,2]
が、なかなか時間がかかっています。
ウイルス学者の河岡義裕さんは、「ワクチンは国防」と言います。
海外の協力が得られなかったり、または緊急性を要することもあるので、自前で作れるようにしておかないと、いざというときに手に入りません。
日本では3月3日から、千葉県ではおよそ20万人、全国では計470万人の医療従事者に対して優先的に、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まりました。
日本でも日本らしいワクチンの開発、適切な感染予防などにより、一日もはやく感染が収束してほしいと願っています。