『キレる!: 脳科学から見た「メカニズム」「対処法」「活用術」 』中野信子著
キレる!: 脳科学から見た「メカニズム」「対処法」「活用術」
「キレる」ということについて網羅的に掘り下げた本。
・自分の領域を守るには、適切に「キレる」ことが必要。
感情を爆発させるのではなく、「それはおかしいですよね」と冷静にキレる。
→これは大事だと感じる。特に日本人はキレるのが下手な傾向があるよなあと。
この本にも書いてあったけど、日本人は遺伝子の関係で不安を感じやすい人が多い。
だから「ここで自分が怒ったら相手に嫌われるんじゃないか」「評価が下がるんじゃないか」みたいな不安が膨らんでしまい、我慢することになる。
我慢は良いこと、という風潮もあるしね。
その結果として、
①我慢し続けて心が折れる。搾取され続ける。
②限界を迎えてブチ切れる。
のどちらかに落ち着きがち。
心当たりのある方はとりあえず読んでみては。
頭の良い人は不安を感じやすいっていう話もありますね。
https://www.gohongi-clinic.com/k_blog/2445/amp/
そのほかにも
・「自分が正しい」と思っているときにはドーパミン(=快感ホルモン)が出るため、必要以上に責め立ててしまう。
・愛情ホルモンと言われるオキシトシンは、「親しい人への愛を深める」一方で「裏切り者を攻撃する」という作用もある
⇒親しい関係の人が意に反する行動をすると謎にブチ切れてしまう。
といった話もありました。とても面白い。
カップルにありがちな「なんでわかってくれないの!」というやつは、オキシトシンのせいなんですかね。
中野信子さん、相当頭の良い方なんだろうなという感想。
前提をきちっと確認してから話を進めていくのも好印象。
「Don't be nice!〝いい人になるな〟」
「気持ちはキレていい。言葉でキレてはいけない」
という名言もメモしておく。
とにかく情報量が多く、ときどき読み直したい本。