『「めんどくさい」がなくなる脳』加藤俊徳著

「めんどくさい」がなくなる脳

「めんどくさいなあ」
いやーな感覚が脳からあふれてきて、全身を包み込む。もうなにも考えたくない…。

本書は、そんな「めんどくさい」を分析して上手に対処する方法を解説しています。


まず、「めんどくさい」を分析する上で2つのポイントがある。

①「めんどくさい」にも状況によって種類がある。
眠いとき、不機嫌なとき、体がつらいときなど。

「めんどくさい」がクセになっているケースもあるというのは面白かった。『勉強はめんどくさい!』という先入観があると、実際はそんな大変じゃないのに「めんどくさいなあ」と感じる。


②脳はいくつかの領域に分かれており、それぞれ処理する情報が決まっている。
理解系(見聞きした情報をまとめる)
思考系(これからどうするかを考える)
運動系(体を動かす)
など。
弱っている領域に負荷がかかる「めんどくさい」が発生する。
たとえば思考系が弱い人は、手順が多そうな作業を前にすると「めんどくさい…」となる。


この2点を知っておくと、脳がフリーズすることなく「今自分が感じているのはどんな『めんどくさい』なのか」を分析して次の1歩を踏み出せる、という話。



ネガティブな感情を細かく分析して言葉にするだけで、コントロールしやすくなるという話もありますね。
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/09/how-emotions-are-made.html?m=0



で、「めんどくさい」にいかに対処するか

・なんにでもプロ意識を持ってみる。

とりあえず体を動かす(理解系→運動系の連携を刺激)

手順をはっきりさせることから始める。手書き推奨。←「覚えない記憶術」のToDoリストに通じる。

・状況が許す限り「今すべきこと」より「今したいこと」を優先する。

適度に気分転換。ポイントは、気分転換する前に「気分転換をしたあと何をするか」をイメージしておく。

などなど。
色々なアイディアが紹介されている。

ほかにも人間関係の「めんどくさい」にまで踏み込んでいて、とても盛りだくさんな内容でした。

めんどくさいことはやらなくていい!
苦手の克服より得意を伸ばすことが重要だ!
というのが最近のトレンドだったりしますが、そうは言っても「本当はやりたいけどめんどくさい」っていうこともありますからね。

自分の理解が深まる本だと思います。

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