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【医学部受験】共通テストの重要性

共通テストまであと3か月。
国公立大学を目指す場合、まず共通テストが大きな山場になりますが、医学部に限らず共通テストに失敗してしまって志望校を変更せざるを得なくなり、悔しい思いをする人は想像以上にたくさんいます。

そして国公立医学部を目指す人にとっての共通テストは本当に失敗できない大事な試験!とてもとても重要です。なぜなら

国公立医学部に行けなくなる

可能性が出てくるから。
しかも、我が家のように私立医学部を受けない場合は

医学部に入れなくなる

さらに言うと、
浪人しない場合は

医師になることを諦めるしかない

という危険をはらんだ恐怖の試験となります…(言い過ぎ?笑)

共通テストが重要な理由

1.足切りに合うと受験できない

第一段階選抜(足切り)が行われる場合、基準の点数に満たないと出願しても受験票が届きません。いくら二次で挽回しようと思っていても受験することすらできなくなってしまいます。

出願前に危ないと判断して志望大学を変更すれば、他の大学を受けられますが、出願後に足切りに合ってしまうと、ただでさえ前期後期の2回しかない貴重な国公立試験の機会である1回を失ってしまうことになります。

【第一段階選抜の種類】
 ①第一段階選抜は実施しない
 ②倍率が高い場合のみ実施される
 ③点数でラインが引かれている
 ④点数でラインを引いた中から倍率で
    区切られる

大学によって足切り方法が違いますが、
②の場合は、明確な基準がわからないので出願時に十分な注意が必要。 (受けられなくなる危険性あり)
③④の場合も、ギリギリ超えている程度だと、もしも自己採点でミスしていた場合切られてしまう危険もあるので要注意。

とにかく、自分の志望大学を「受験する」ためにも、共通テストである程度の点数を取ることがとても大事になってくると思います。

計画的に一生懸命二次対策をしてきても足切りで受けられなくなったら水の泡。
志望大学に第一段階選抜があるかどうか? 実施される場合の基準なども事前に調べて、まずは最低でもその点数を取れるように目標を設定しておくのがいいと思います。

2.「国公立医学部」に合格できなくなる

国公立医学部の共通テストボーダーラインはどこの大学もとても高いです。共通テストで目標達成ができなかった場合も、二次配点の比率が高い大学であれば、十分に合格の可能性はありますが

「二次配点比率が高い大学はほぼ難関大」

なのです。
ボーダー得点率が低い大学の方が、共通テストの配点比率が高いのが現実…共通テストの得点率が低いと志望校を変えても「国公立医学部に合格する」ことが難しくなってしまいます。

【二次の配点比率が高い大学の例】
(2021年入試)
東大・京大   → 1:4
東北大     → 1:3.8
大阪大     → 1:3
千葉大     → 1:2.22
東京医科歯科大 → 1:2
名古屋大            → 1:1.83
北海道大    → 1:1.75
九州大     → 1:1.55 等

【配点比率が 共通テスト>二次 の例】(2021年度入試)
旭川医科大、弘前大、秋田大、山形大、富山大、福井大、鳥取大、島根大、山口大、徳島大、愛媛大、佐賀大、宮崎大、琉球大 等

初の共通テストは開始前の難化予想を裏切り、センター試験より平均点が数点上がりましたが、理系に関しては物理や化学が難しかったこともあり最上位層が薄くなっていたそうで少しだけボーダー得点率が下がりました。(予備校で得点分布グラフを見せてもらいましたが800点を超えた人が例年に比べとても少なかったそうです。)それでも、80%を切るとどこもなかなか難しい状況。

ご参考までに
2021年度共通テスト(前期日程)
 ボーダー得点率(2021.1月当時予想)
*東大→92%
*京大・東京医科歯科→90%
*阪大→89%
*旧帝・首都圏・関西圏→86〜88%
*その他→81〜86%

そして、2022年度の共通テストは、著しい難化によりかなりボーダーが下がったので、今後も全体的な数値としては少し下がると予想されるようで、先日公開された河合塾の「入試難易予想ランキング」によると

★2023年度共通テスト(前期日程)
 ボーダー得点率(2022.10.7予想)

*東大→91%
*京大・東京医科歯科→86%
*阪大・千葉・横浜市立→85%
*旧帝・神戸・筑波→82%
*大阪公立・岡山→81%
*その他→74~80%

※詳細はこちらをご覧下さい
★入試難易予想ランキング〈河合塾〉https://www.keinet.ne.jp/university/ranking/2023/kk10.pdf

2023年度の難易度が実際にどのようになるかわかりませんが、共通テストが国公立大学医学部合格の鍵を握っていることは間違いないと思います。

しかし、共通テストので高い得点率を取るのはそんなに簡単ではない…

例えば最終的に9割以上を目標とすると、どの教科においても数点のミスしか許されません。苦手教科を得意教科で多少カバーするとしても1つでも「大失敗」したらアウト…
2022年度のように、前年度より平均点が60点以上も下がった(5教科7科目理系)中で、最低でも75%程度が必要なのです…なかなか、ハードル高め。

逆に、共通テストが上手くいくとメリット大!現役合格にこだわるのであれば、共通テスト配点が高い大学を選択してより合格可能性が高いところに出願するという選択もできますし、後期を滑り止めにしたい場合も共通テスト配点が高いところに出願すればかなり有利です。

例え志望校が二次配点の高い大学であっても、少しでも点数をたくさん持っていた方が得に決まっていますし、共通テストリサーチで良い判定が出ていると自信を持って二次の勉強に取り組めます。二次試験本番での緊張感も違うと思います。「絶対これで挽回しなければ」と思って、追い詰められて受ける試験と「通常通りやればうまくいく」と、ある程度の余裕を持って受ける試験とは全く違うのではないでしょうか。

とにかく「二次に比べたらどうってことない」などと軽く見ることなく、共通テストは絶対に取るつもりで、戦略的に、確実に、取ることが合格への近道だと思います。
受験生の皆様、限りある時間を有効に使って頑張って下さい!

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