救急科3週間での備忘録
・CPA(心停止)時の開胸心マするまでのアプローチで、緊張性気胸があれば、心タンポナーデがあればこれらが切開に伴い解除される。
・開胸心マの際には下行大動脈をクランプして遮断するが理由大きく2つ
①最も血流を優先すべきは脳血流のため、腹部・下肢に行くための血流をできるだけ脳に持っていくため
②腹部、下肢に行く血管が破綻して出血していた場合の出血量の低下を狙うため
・コロナなどの肺炎で引き起こされたARDSの胸水貯留の際に体位変換により除水を狙う際は、10時間以上の変換した体位(基本は重力の関係で背側に胸水貯留するので伏臥位の状態へ変換する)を維持する。
・血圧を見る際に収縮期血圧に目が行きがちだが、臓器血流を保たれているかを集中治療で見る際は拡張期血圧に目を配るべき。
理由は平均血圧=拡張期血圧+(収縮期血圧−拡張期血圧)/3=2/3拡張期+1/3収縮期となり、収縮期に比べ拡張期の方が2倍平均血圧に寄与するのは単純計算でわかる。
・緊急高血圧症のうち内分泌疾患で最も疫学的頻度が多いのは原発性アルドステロン症
・TIA(一過性脳虚血)で失神を鑑別に基本的には入れない。それはTIAは内頸動脈狭窄による脳虚血を引き起こす病態だが、内頸動脈は左右あるので患側でない健側で脳に血流供給されるため。
・敗血症を診断する際はSOFAスコアと言うものが用いられるが、これは6臓器を評価する。
・敗血症ショックはショックと言う名のとおり血圧低下の病態だが、そこに留まらず臓器障害の有無が重要となる(確か定義にも臓器障害の文言があった気がする)。
・敗血症と診断し、そこからはABCを確保し、感染症治療にはいるときは①感染原因菌同定②抗菌薬選択③感染巣が膿瘍形成等していたらドレナージする の3本をしっかり行う。
・心停止患者が運ばれて心臓マッサージする際に「戻ってこーい!!」などと言いながら心マ(CPR)する医療者いません 笑 ドラマの演出なので、もしCPRする機会があればくれぐれもこのことを肝に免じてください!