反抗期が大事な理由(65日目)
子供たちと普段接していて、保護者の方とお話をすると「自宅では反抗期で、全く話を聞かなくて、、、」というようなことをよく聞きます。
人生の上で反抗期は大きく2度あるといわれています。
乳幼児期のイヤイヤ期と呼ばれる時期と、小学生の高学年から中学生くらいにかけての思春期の時期(第二次反抗期)です。
反抗期には期間も長さも度合いも人それぞれ、個性がありますが成長の上では必ず必要になるものだと思います。
反抗期に入る理由
反抗期に入る原因として多く挙げられると思いますが、1つには心身の成長や環境の変化に自分が馴染んでいけないというストレスが挙げられると思います。
小中学生の多くはこう言った不安や不満、ストレスに苛まれる中で日々生活を送っているため、自然と少し反抗的態度をとってしまったりということがあります。
しかし、これも成長の過程の1つで個性があります。
中には全くもって反抗期を感じさせない子もいれば、高校生や大学生などある程度成長してからそう言った時期に入る子もいます。
本当に人それぞれです。
しかし、多くの場合反抗期に入るきっかけは、自分の中で自立と依存の共存バランスが難しくなった時に起こるものでしょう。
反抗期の気持ち
少しずつ大人になっていく彼らは、心身の成長とともに、自分のことは自分でやろうという生活的な自立と、自分がどう感じているのか、どうなりたいのかと言った自分軸の自立を少しずつ求められていきます。
一方で、大人ほどの財政力のない彼らにとって家族や家は、安心安全空間であり、依存をしなければいけない場所でもあります。
つまり、自立と依存と言った全くもって反対にいる精神状態を同じ場所で求められているのです。
そのために、反抗期の際には苛立ちを隠せなくなってしまったり、時には親に向かって暴言を吐いてしまうようなことをしてしまうのです。
保護者はどのような立場にいれば良いのか
まず、最初に覚えておいて欲しいのが、反抗期というものが安心安全の環境でなければ起こる可能性は少ないということです。
反抗期が起きるということは、子供は家族や家に対して安心感を感じており、自分の居場所として認識している証拠です。
例えば、小さい子が砂場で遊ぶ空間を思い出してみてください。
小さい子は一番最初、親と一緒に砂場で遊びます。
何度か遊ぶのを経験すると、親がベンチに座っていても砂場で遊ぶようになります。
これは、自分の目の見える位置に安心空間があるという認識を持つことで初めて起こりうることです。
そのうち、その子は砂場だけでなく、親の目の見える範囲で自由に遊びだし、友達を作りということを繰り返していくでしょう。
反抗期をこれと同じことです。
自宅という安心空間があるからこそ、自立との共存を図ろうと脱皮しようとしているのです。
だから、保護者として大切なことはその脱皮を手伝うことではなく、常に見守っているよの姿勢で安心空間を作り続けてあげることなのです。
この時の保護者の関わりが非常に大切で、例えば自宅に安心空間を作れなかったとしましょう。
先程の砂場の例で言うと、ベンチで見ているはずの親がいなくなってしまった状態です。
すると、砂場で遊んでいた子供は新しい世界を切り開くことをやめて、親を探すことに全力になります。
そうして、親を見つけた後には、次は見失うまいと安心空間に依存してしまうようになるのです。
反抗期の子供も、しっかりと反抗期の時に自立をさせてあげないと依存心が強くなり、自立のタイミングを逃してしまうことになります。
でも、構いたい
それでもついつい構いたい。
当然のことだと思います。
子供の成長は、嬉しいものですが同時にどこか寂しさも感じることがあります。
私自身中1の頃から生徒を見て、現在中3。頼もしさの中にもどこか子供じみた中1の時を思い返すことがあります。
だから、言葉で伝えるようにしています。
アクションは起こしません。
ただ純粋に好きだと、愛していると伝え続けています。
それが、彼らの安心空間を強め、「失敗してもいいんだ」、「いつでも戻って来れる場所があるんだ」と認識させ、大きな挑戦へとチャレンジするきっかけになると信じているからです。