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イスラエルとその教育(2)

こんばんは。いつもありがとうございます。
前回はイスラエルの基本情報を中心にお届けしました。ご関心ある方は下記
ご覧になってみてください。

さて、今日はいよいよメインのイスラエルの教育についてです。

要約から言うと

男女ともに兵役後に大学へ進学。
英才教育プログラム等、個々人の個性を伸ばす教育システム

だそうです。詳細は以下の通りです。

年齢     学校      制度      勉強内容  


3~4歳   科学技術幼稚園 任意就学前予防 希望により物理学
               プログラム   プログラミング教育など
                       を受けることができる 


5~6歳    幼稚園    義務教育(無料)


6~12歳   小学校    義務教育(無料) 10歳からプログラ
                        ミング教育必修
                        (国語、数学と同程度   
                         の位置づけ)


13~15歳   中学校   義務教育(無料) 選択別カリキュラムが15~18歳   高校    義務教育(無料) 多い
                        英才教育プログラム
                         (上位3%)


18~21歳   兵役期間  軍事技術の開発、 軍での「テクノロジー 
(男性)           研究等        +
18~20歳   兵役期間  軍事技術の開発、 鉄の意思+規律」
(女性)           研究等      習得
                        ※軍の中で民間技術が
                        生まれやすい


20~22歳   ティウール 世界を旅する等  軍のお給料や
                        アルバイト代
                        ※人間関係構築


23~27歳   大学    大学進学率50%  多くの学生はダブル
                        メジャー

                (2つの専攻、平均3年で学位を取得)

30歳前後    大学院           学生時代に起業する。
                       軍の経験を活かす
                       教授陣に起業家も多く
                       大学や大学院内で起業の
                       指導などもある。

如何でしょうか?私がこれを見た所感を述べたいと思います。

1.子供への教育が手厚い!

高校生まで無料の義務教育というのは素晴らしいなと思いました。
 これによって経済的格差の影響なく子供達が学べるのは良いことだと思いました。

2.「人」こそ最大の財産(資源)であるという意識されている制度

技術立国だけあって任意ながら就学前から物理やプログラミング等を学べるのは興味深いです。前回は触れていませんが、輸出できる天然資源はダイヤモンドぐらいと資源はほとんどなく、国土も狭い国(日本の四国ぐらい)です。国自体が財産は「人」であるというメッセージを感じます。

3.兵役がある

日本にはない兵役期間がはっきり明示されている教育制度にちょっとゾクッとしました。
ただ、兵役というと銃を撃ったり、|匍匐前進《ほふくぜんしん》をしたり、走ったりという体を作った任務が多い印象を持っていましたが”テクノロジー”を学ぶというのは新たな気づきでした。

確かに軍事技術を民生用に転換したものはあらゆるところにありますね。例えば

インターネット(アーパネット)
パソコン 
暗号化 
パワードスーツ(介護等に使用)
WiFi
レーダー(電子レンジ、車の衝突防止、気象レーダー)
GPS (カーナビ、時刻合わせ、位置情報)
携帯電話(モトローラ―社が軍事用無線機を転用)
ドローン
デジタルカメラ
腕時計

私が会社員時代もこのようなことを学びましたが分かりやすいブログがありましたのでリンクを貼ります。
ここから言えることは先端技術は軍事技術由来もかなりあるということです。
軍事技術はある意味、それが誤れば命に直接影響があるので性能も勿論、精度も重要です。議論は勿論ありますが、「国も守れて、民間で活用できて市場を大きく取れる可能性がある」ので効率の良い投資かもしれません。

4.「ティウール」がある!

「ティウール」とは何ぞやと思いました。講師の説明によると、世界を旅して実戦経験を積んだり、世界に人的ネットワークを作るということのようです。
勉強は良いことですが、一つ間違えると頭でっかちになりやすいので、このような経験は必要です。
「人間関係なんて古くさい」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私が読んだ本「OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル」でも同じ釜飯を食べるような共有体験が、意思疎通を円滑にすると語っています。

若い人には賛否あると思いますが、いろいろ問題もあるかもしれませんが、以前の会社では「社内旅行」とか「会社飲み」、「会社のレクリエーション」、「QCサークル」と言った共通体験がその下地になっていたかもしれません。
それをイスラエルや欧米で実践しているというのは複雑な気持ちです。

5.ダブルメジャー&大学院&起業

この制度もとても良いですね。私が企業の人事部に居た時ですが、なかなか専門知識が身につかず就職活動している学生が多かったです。

というのも学生の責任ではありません。制度課題です。

恐らく典型的な大学では1~2年生は一般教養を学びます。
3年生から専門科目としてゼミや研究室に入りますが、3年生になって半年も経たない10月ぐらいから就職活動が始まってしまい、専門分野を学ぶのに時間が割けなくなります。

ようやく就職活動が終わって研究室に戻り、卒業までにようやく1つのテーマを終えるということになり、深みのある本格的な研究はできません。
そして日本企業は、(これは私の主観ですが)大学院生卒よりも大学卒の方が年下で指示に従いやすいので好む傾向にあると思います。

それが大学院でじっくり学びその分野で起業が出来るというのは流れがはっきりしていて分かりやすいと思います。私が海外の方と仕事をする時も欧米の方もドクター(Ph.D.(Doctor of Philosophy))の方が多かったです。
日本の素晴らしい技術者はついつい如何に知識があっても気おくれしがちだったような気がします。

もちろん、日本の幼児教育のような牧歌的な内容も良いと思いますし、それ以外の教育も沢山良い所があると思います。
でも今日紹介したイスラエルの教育から学ぶことも多くあるような気がします。

最後に、今回も10年ひと昔というならば、ひと昔前以前にイスラエルを訪問した時の撮影した写真があるので共有したいと思います。

今回も何が何だかもうすっかり忘れてしまったので、場所に関するご質問は申し訳ございませんがお答えできません💦💦💦

ということで、本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

いつもありがとうございます!

今日のサムネイルは当時撮影した写真です。
また次回の記事で会いましょう!

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