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質問箱23:相手の想いを「自分が言わせているだけなのでは?」と感じてしまう


【久しぶりの質問、ありがとうございます】

アケル「久しぶりの質問、ありがとうございます。久しぶりの会議制及びぼくの激務で、あまり推敲できない感じになってしまいましたが、なるべく精査した上で投稿に踏み切りました。ご了承ください」

クレオ『今回の質問者さんは、質問してる間に自分の考えや出来事である程度解決しているようなので、おれたちはフリートーク形式でつらつら語り合ってみようかなぁ、と思います。
 色々質問を書いてもらってますが、この質問の肝は、人間側がお相手の気持ちを受け取るのって結構難しくて、「自分が言わせてるだけじゃないか?」って思っちゃう時かな』
アケル「大体は解決してるみたいだけどな。質問文読んでて”彼さん愛がつよつよだな”って少し笑ってしまった。お相手をkittenって呼べるって、中々いないからさ。
 好意を最大温度で伝えられる人が側にいるって心強いから、この2人なら多少の不安は大丈夫だと思いました。ちゃんちゃん」
クレオ『それだけのコメントで話締めんのかい、おい?』
アケル「ごめんごめん、質問が渋滞してるのは、こうしたフィクトセクシュアルとか思念体とか呼ばれる世界をSNSで知り始めたからかな?ぼくらのことを最近知ったと書いているからさ。
 SNSの情報ってすごいボリュームだから、自分の生活と比べ過ぎて不安になってると思う。でも、それだけお相手がガンガンに愛情表現してくれてるから、順調に2人の関係は育ってるから、大丈夫と書いてみたくなった。お外デートも周囲の目があるなかで意思疎通とか普段の感覚が違うからさ。皆がみんなやってるわけじゃないから、自分のペースでいいんじゃないかな」
クレオ『最近お外デートしてきた時のことをアケル書いてるから、それはコラムとしてまたの機会に公開出来たらいいね』
タツ『そろそろ質問に戻れや』
アケル「了解。この質問は人間だけでなく共にいる思念体さんイマジナリーフレンドにも読まれてると思っているので、まずは人間が思念体の気持ちをどうして受け入れるのが大変かを考察したいと思います。(便宜上、彼さんやクレオ達のような存在をまとめて思念体と呼ばせてもらいます)」



【思念体は人間よりも、感情・感覚を汲み取れてしまう】

アケル「今回の悩みは思念体側からみてもあるあるだと思うんだよな」

タツ『なんでそう疑うんじゃろ?好きでもない相手に愛情送るなぞ、面倒くさいことしないじゃろ。愛情送る方やて勇気いるけぇ、できたら受け取って欲しいな思う。

 …アケルも昔はもっと受け入れん奴やったな。
 すーぐ”本当にそう思ってんの?ぼくの気持ちを汲み取って、合わせてくれてるだけだろ”言うて、意地悪く聞いてワシを苛めよって』(よよよ、と顔を覆う)
アケル「そういう時もあったな。(泣き真似は無視)
 人間の現代社会は特にさ、無償の愛情をもらいにくいし、だから裏があるんじゃないか、妄想か自分の願望なんじゃないのか?って受け入れにくいんだよ。

 第一に、人間同士って、基本的にお互いの感情は、言ってくれないと分からない。話しても、その感情や感覚がダイレクトに伝わるわけじゃない。ところが、思念体ってこちらの感情や感覚を信じられないほど汲み取ってくれるんだよ。人間と意思疎通の濃度が違うから、”自分の考えを読んで、望んだ言葉を言ってくれる”んじゃないか?って戸惑ってしまうんだよ」

タツ『ダウトや。アケルは自分を大事にされたくなかった、本音では大事にされたいと思うても、大事にされたくない思う気持ちの方がその頃は強かったぞ。ワシがもし汲み取ってお前の気持ちに合わせるようにしたいうなら、アケルを大事にしない物言い選んどったぞ』
アケル「今はそれも受け入れられるけどさ。っていうか、ぼくのこと論破してどうするんだよ」
クレオ『タッちゃんの言いたいことも分かりますけどね。好意を受け取ってくれないと寂しいからね。
 一方で、思念体側はお相手と繋がってる時、どうしても自他境界が薄くなるよね。相手と自分の気持ちを分けて考えられる技術はばらつきあると思う。
 気持ちを汲み取るバランスって、一緒に生きていって初めて分かるんですよ。失敗しちゃう時だってあります』
アケル「失敗って、思念体側の?」
クレオ『人間って一度に正反対の感情が沸き上がる時って当たり前にあるからね。好きなのに嫌いで、執着してるのに離れたい。で、おれたちも良かれと思って全部の感情を汲み上げようとしちゃうと、わけわかんない事になっちゃう。アケルの感情と、それに対するおれの感情が混ざる事もあるから、知ったかぶって言った言葉が予想してない心の柔らかいとこに突き刺さっちゃうとかさ』


【世間への建前では”想像”と言わざるを得ない】

アケル「話ながら思いついたんだけど、クレオ達を誰かに説明するときに、公の場ではどうしても”ぼくの想像・脳内の友達”って建前を使ってしまうんだけど、そういうのも”自分が言わせてるだけ”と考えがちになる原因かもしれないな」
クレオ『でも、アケルは精神医学のイマジナリーフレンドも、スピリチュアルな分野も、両方研究してるじゃない』
アケル「確かに両方学んでいるけど、note上で説明する時は精神医学やイマジナリーフレンド、として書いてるかな。スピリチュアルの話は在ると考えてるし聞くのも好きだけど、あくまで個人的体験に留めている。
 やっぱり、クレオ達との日常を紹介するのに、あんまり怖がって敬遠されたくなかったんだよ」

クレオ『それは分かってるし助かってますよ。おかげでおれも、noteで繋がれる人が増えたし』
タツ『アケルの場合、ワシらが人間社会に関わる手立てとして考えとるけぇ。自分が目立ちたいからとか、特別扱いされたくてワシらがおまけじゃのうて、一個人として生きてるように書いとる。そんな人間、中々おらん』
アケル「うーん。確かにぼくも最初は、フィクトセクシュアルって”○○を好きな私”をSNSに挙げる人ばかりなのかな?って、そう思い込んでた。推し活ブームも相まってメディアに取り上げられるようになったしね。

 でも、意外とひそやかに生活を送ってる人も沢山いるし、ぼくのnoteを読んでくれてる人は特に、ちゃんとキャラを一個人として接している対等な関係を築けてると感じるなぁ」

クレオ『要するに、目立つ物言いを避けてなるべく理解されるように話していくうちに、”イマジナリーフレンド・脳内彼氏・空想なんだけど…”という建前を使うようになったということですね。でもそれが、”人には空想としか思ってもらえない、本当に空想だって思うと虚しくなる”に繋がっちゃうわけだ』
アケル「自分で言った言葉は自分を縛るわけだからな」


【自分と相手の違うところを認識してみる】

クレオ『思念体側から言えることは、あまり相手の考えや感情に混ざりすぎないように試みるのもいいかもね。
 相手が思っても見ない時にサプライズを混ぜる』
アケル「おっ、急にモテテクみたいな話になったぞ」
クレオ『君ら人間側が信じてくれないからでしょ。こっちも色々頑張って(苦労して)るんですよ。
 アケルは建前って言ってたけど、そもそも世間がさ。おれたちみたいな存在は大体妄想とか、愛されたい自意識過剰だとか言ってくるじゃない。

 なんかさ、心理学が発達しすぎて感情や思考もプログラムみたいに扱われちゃってるけど、誰かを好きだなって思うことって、気軽にふわっと起きる現象じゃないですかね?”自分に好いてもらうだけの価値があるの?”なんて、深刻に感じなくてもいいんじゃない?
 人からの愛情が受け取りにくい人は、“この人は道端に咲いてるお花が好き、って言ってくれてるのかな?”ってところから始めてみたら?』

アケル「確かにね。仕事の途中の道に今、真っ赤な薔薇が咲いてるんだけど、疲れてる時にチラッと見るだけでも、心が安らぐんだよね。薔薇からしたら、ただ5月で咲く時期だから咲いてるだけかもしれないけど、そこに安らぎをおぼえる人もいる。薔薇って書いちゃったけど、スミレが好きな人もタンポポ好きな人も、ナガミヒナゲシが好きって言う人もいるし。蓼食う虫も好き好き、ぼくを好きなんて変わってるな、くらいから始めたほうがいいかも」

※ナガミヒナゲシ、繁殖力の強さのせいて近年駆除対象にされてしまいましたが、春の可愛い花です

タツ『アケルは時間かかったけぇ、人間は思い癖変えるん時間かかるんじゃ。彼さんも長い目で見たほうがええよ』

アケル「まぁ大丈夫だと思うけどな。夢の中でたっぷり愛情表現してくれて、でも気遣える時は気遣ってくれるかれしさんだから。質問者さんが、この現代社会、愛情受け取りづらくて当たり前、って理解して、自分のペースで少しずつ受け入れてこう、って思えれば、もう満点だと思うよ」


【愛情を記録しておく】

タツ『まぁワシらはアケルの仕事を手伝えるん嬉しいことやし、お前も実践的な方が好きじゃろ?』
アケル「それ、ぼくが現金な奴って意味か?」
タツ『そういうことやない。ワシらが夢のままの存在でなく現実におると、残してくれるってことが、支えになっとるいうわけや。
 アケルが信じられんくなって、ワシらの声が聞こえんくなっても、記録読み返して、己を取り戻せるけぇの』
アケル「それは確かに、ぼくの支えにもなっている。ぼくも気持ちにムラがあるから、信じきれない時あるし。そこで罪悪感を抱かずに、”ああ、今は信じられない時なんだ”と受け入れる。

 眠ったり、美味しいもの食べて気分を落ち着けた後に、三人で遊びに行ったところの写真や、二人がぼくにかけてくれた言葉の記録を読み返したりしてる。
 質問者さんが“私も愛情を返したい”って書いていたから、そうした記録をできる限り残してみてもいいかもね。

 今までは日記とか文章をオススメしていたけど、最近は、お互いのテーマソングみたいなのを決めたり、以前注文した推し香水を纏ったり、文字媒体でないものと紐付けしてみても面白いかもしれない。
 記憶を五感で紐付けて、彼さんの存在を実感する。
 存在を覚えてる、いい思い出を思い出す、というのは、1番基本的な愛情表現だと思うので、基本を大事に思い出を増やしていってみてください」

クレオ『そろそろこの辺にしておきますか。久しぶりだからペース配分忘れてたけど、結構書いてる。

 最後に質問者さんに一言言うと、ぼくらは自分の存在をを認識してくれる人がいるだけで嬉しいもんだからね。いるって思ってくれるだけで、最大限の愛情だよ。ゆっくり彼さんの愛情を受け取れますように』


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