纏う香り、食す香り。お気に入りの匂いが僕を包み、中からあたためる

話を始める前に、僕の性別について。
僕は「女性」だ。
一人称が「僕」と「私」の時があるので
混乱させて申し訳ない。

僕は香りを纏う。
僕は香りを食す。

朝の寝室はオレンジとジンジャーの香り。
僕はデュフューザーに
アロマオイルを数滴たらす。

朝の髪はネロリの香り。
僕はNUXEのヘアオイルをつける。
落ち着きのある懐かしい匂いに惹かれ、
ジュネーブの空港で購入した。

デコルテと耳はダリアの香り。
僕はNESTの香水を
鎖骨と首筋、耳の後ろにほんのりと仕込む。

朝ごはんはレモンの香り。
僕はサラダを食べる。
自分で育てたイタリアンパセリや
グリーンオニオン入りだ。

昼はローズの香り。
僕はペルシャ風ティーサロンで
ローズティーを飲む。
レモンと生姜が
僕の真ん中をあたためる。

夜はラベンダーの香り。
ボディソープもヘアオイルも、
アロマオイルもピローオイルも…
入浴後の肌、髪、ネグリジェ、枕から
ほのかに香るラベンダー。

毎年夏に行ったラベンダーフィールド。
どこまでも広がる緑と紫が頭に浮かぶ。

僕は香りを纏う。
僕は香りを食す。

一番右、NESTのダリアの香水は、
いつかの誕生日に
僕の愛する人が選んでくれた。

ハンドクリームやキャンドルも好き。
銀のチューブに入っているのは
僕のような足臭人間必須アイテム。

最近見つけた
メントスの匂いの泡風呂液。

僕の足はとても臭い…
なんて、言えやしない。

文中のサラダ。

文中のローズティー。
とてもロマンチックだが、
しばらくどうやって飲もうか考えた。

窯焼きのマルゲリータ。
僕はバジルが好きだ。