僕の悪い癖。心揺さぶられる体験が苦手な僕は、すぐに逃げる

話を始める前に、僕の性別について。
僕は「女性」だ。
一人称が「僕」と「私」の時があるので
混乱させて申し訳ない。

これは僕の悪い癖だ。
僕はすぐに逃げる。

心揺さぶられる体験が苦手なのだ。
自分の心が揺れる状態に
危機を感じるからだ。

僕は離れようとする。

初めて見た民放ドラマの最終回アットホームダッド
高校の卒業式
大学の卒業制作の打ち上げ
愛してしまった人に愛されたとき
ハリーポッターの最終巻

僕は逃げた。

すきなドラマが終わるのが悲しかった。
初恋の女の子と離れるのがいやだった。
苦楽を共にしたクラスメイトとの
尊い時間を失うのが寂しかった。
愛してはいけない人を愛して、
周りの人を傷つけたことが怖かった。
幼いころから親しんだ
ハリーポッターが終わってしまうのが
残念だった。

受け入れたくない僕は
逃げた。

勉強に、バイトに、映画に、
デートに、旅に、国外に逃げた。

これは僕の悪い癖だ。
僕はすぐに逃げる。

追伸：かわいいあなたへ。僕が逃げそうになったら僕の首に、こっそりとフレキシブルタイプのリードを装着して。僕は逃げたつもりでふらふらと、しばらく自由に徘徊するね。気がすんだら、かわいいあなたのところに戻るから。