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人間は冷酷。相手にラベルを貼り、無意識のうちに態度を変える。

出会ってしまった。
これは、哲学書だ。

僕はとうとう
『O嬢の物語』を読み終えた。
僕は心底動揺している。
なぜなら、この本は
フランスSM文学のふりをした
哲学書だったからだ。

僕はこの作品を読んで
「人間が元々備えている冷酷さ」について
考えた。
無意識のうちに相手にラベルを貼り、
そのラベルによって態度を変える。

O嬢は最終的に
人間でありながら「オブジェ」のように
扱われた。

「彼女に言葉をかける者は
ただのひとりもいないのだった」


この種の冷たさは
僕たちの日常にもある。

使う者と使われる者の関係

給仕係、メイド、庭師、掃除係

強烈に感じたのは、
経済的な格差が大きい地域。
キューバのカヨココ島や
チェコのカルロヴィ・ヴァリ。

食事中に彼らが来ても
目を見ようともしない。
礼も言わない。

彼らを透明人間のように扱う様子に、
僕は違和感を覚えた。

彼らにあたたかく接しようと
意識している僕もまた
無意識のうちに相手にラベルを貼り、
そのラベルによって態度を変えているんだ。

僕はこの本をまた読むだろう。
僕はこの本を哲学書として位置付けた。

最後に、
この本をおすすめしてくださった
jullias様へ…
僕を教育してくださって
ありがとうございます。