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治療家によるセルフケア養生 デスクワーカーもパフォーマンス向上を(アスカ鍼灸治療院・福辻鋭記氏)


デスクワーカーの身体はボロボロ


デスクワーカーの患者といえば、肩こりが圧倒的に多いが、近年は、首のこりや、頭痛、肩甲骨の痛みも目立つという。パソコンやスマートフォンによる眼精疲労に起因するものだ。

「当院では、1 年間で約5000 人の患者さんを診療しており、デスクワーカーの患者さんも大変多く来院します」

そう語るのは、鍼灸・あん摩マッサージ指圧師で、アスカ鍼灸治療院院長の福辻鋭記氏。治療では、首・肩・腰(骨盤)のこりや痛みに対して、筋肉にアプローチを行う。


デスクワーカーへにおすすめのセルフケア


治療とともに大切なのは患者自身のセルフケアだが、続けてもらうのはなかなか難しい。

「治療の際、必要に応じてセルフケア指導も行いますが、患者さんはなかなか継続してくれません。まずは、治療家が直接指導をして、身体の伸びや血流の改善を実感してもらうことが、取り組んでもらうコツだと思います」

福辻氏は『患者とできるフォームローラーパーソナルセラピー』(医道の日本社刊)で、フォームローラーを用いた7つの動きを紹介。動作は、主に首・肩・肩甲骨・骨盤の筋肉をゆるめることを目的としている。

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首・肩・肩甲骨・骨盤の筋肉がほぐれれば、全身がゆるみ、骨格を整えることにもつながるからだ。

「患者さんには、著名なアーティストや音楽家の方も多数来院していますが、みなさん《よりよい状態でパフォーマンスをしたい》と、予防やメンテナンスを目的にしています。本来はデスクワーカーの患者さんにも、同じように《こりや痛みが出る前に来院する》意識が浸透するといいですよね」

普段はセルフケアで筋肉をしっかりゆるめておき、治療院では予防や抵抗力を高めるための治療をする……というサイクルに患者自身に参加してもらうことが重要だと福辻氏はいう。

「このサイクルができあがれば、《少し痛みが出てもすぐ治る》《大病にかかりづらい》という理想の身体ができ、皆さん思い切り仕事に取り組めるようになると思います」

※『患者とできるフォームローラーパーソナルセラピー』より一部改変


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治療家紹介

福辻 鋭記 FUKUTSUJI TOSHIKI

鍼灸・あん摩マッサージ指圧師。1944年、奈良県生まれ。
東洋鍼灸専門学校卒業。85年、東京都・五反田にアスカ鍼灸治療院を開設。30年以上の臨床経験で、のべ5万人以上の治療実績をもつ。日中治療医学研究会会員、日本東方医学会会員。


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