【歴史探訪】第2回 日本を統一した神武東征の物語を紐解くキーワード〜 初代天皇 神武天皇は存在した?②〜
みなさん、こんにちわ!
毎週日曜に更新の歴史探訪のお時間です。
前回に引き続き、今回も神武天皇についてのお話となります。
前回は、神武天皇というのは存在したのか?というテーマでしたが、今回はその神武天皇のお話としては有名は『神武東征』についての第一回のお話となります。
古代史はとにかく、どこまでもロマン(想像)が出来る世界です。
一緒に古代へタイムスリップしましょう♪
古代史は全て日向の高千穂から始まる事に抱いた疑問
皆さんが小学校で習う『邪馬大国』という存在。
それは、学術的に言えば、諸説あり、奈良説や九州説があります。
しかし、それは紀元に入ってからの話です。
紀元前の話となる神武天皇にまつわるお話については、前回『記紀』を元にしているとお話をしました。
そして、その記紀はあくまでも後世書かれたものであるという事実をお伝えしました。
にも関わらず、この記紀の記述にある『日向 高千穂』という記述は、一切疑われていない事に不自然さを感じますよね。
神武天皇が東征を思い立ったシーンにも1つの疑惑
神武東征と思われる記述の冒頭部分のお話をしましょう。
兄の五瀬命(イツセ)とともに、日向の高千穂で、葦原中国を治めるにはどこへ行くのが適当か相談し、東へ行くことにした
ここにある、葦原中国というのは、いわゆるあの世(黄泉の国)と高天原(天界)の間という意味と捉えられています。
つまり、地上の世界という事で、日本を指していると考えられています。
しかし、ここで問題なのは、”東へ行く”という言葉です。
あの世(黄泉の国)と高天原(天界)の間という考え方は、垂直型の構造を指していると考えられます。
にも関わらず、平行の構造の話となる事が疑問です。
平行の話をしたにも関わらず、北へと向かう疑問点
そして、東へ向かう疑問から更なる疑問が沸き立つのが、次の神武の行動です。
彼らは、日向を出発し筑紫へ向かい、豊国の宇沙(現 宇佐市)に着く
まさに、謎です。
日向というのは、現在の宮崎県とされていますが、筑紫へ向かう
というのは、つまり北へ向かっています。
これが疑問点の二つ目です。
東へ向かうのであれば、海を渡る事になるはずが、北へと向かうという事は、どういう事でしょうか?
確かに、筑紫からしか東へ向かう事ができないというのはあったのかもしれませんが、やはり僕はここに違和感を感じてしまいます。
つまり、僕はこの時代の人間ではない
だから、この話の作り方が納得できないという結論なんですね。
謎が深まる移動の不自然さの理由はこれだ!
この後、更に謎が深まっていきます。
豊国の宇沙(現 宇佐市)に着く。宇沙都比古(ウサツヒコ)・宇沙都比売(ウサツヒメ)の二人が足一騰宮(あしひとつあがりのみや)を作って彼らに食事を差し上げた。彼らはそこから移動して、筑紫国の岡田宮で1年過ごし、さらに阿岐国の多祁理宮(たけりのみや)で7年、吉備国の高島宮で8年過ごした。
とあります。
既にここの時点で、16年の歳月が立ちます。
ちなみに、ここの足一騰宮というのは、現在の大分県です。
そして、筑紫国の岡田宮は福岡県です。
やはり、移動の仕方がおかしいですよね。
その後、阿岐国(広島県)の多祁理宮(たけりのみや)(安芸郡)で7年
吉備国(岡山県)の高島宮(岡山市)で8年
ここから、この移動の不自然さと年数を考えてみると、ひとつの答えが見えてきます。
神武東征の序盤の動きは、そこに抵抗があった証拠だ
そもそも、神武東征の理由は、簡単に言えば日本統一という目標であったと考えるのは自然な事でしょう。
しかし、ただ移動をするだけならば、ここまでの年数はかかりません。
そこで、それぞれの理由を考えてみた結果、ひとつの可能性が見えてきます。
それが、立ち止まった年数=抵抗を鎮圧、平定するのにかかった期間
という考え方です。
まず、神武天皇は、東へ向かう為には筑紫国を通らなければ行けない事を知っていた。そのため、筑紫国へと向かいます。
ここでわかるのは、豊国とは友好関係にあったという事でしょう。
なぜか?ここには、すんなりと入ることが出来ており、年数は書かれていません。
そして、筑紫国では、抵抗されたがこれを1年で鎮圧したと考えられるでしょう。
その後、阿岐国の多祁理宮(たけりのみや)で7年かかって鎮圧
吉備国の高島宮で8年かかって鎮圧
と考えるのがとてもすんなりと受け入れられます。
疑問を持たない事は、まだ現代の人であるからです
ここまでで、僕が疑問に感じた事って、皆さんの中にはなぜ?が湧かなかった人もいるかもしれません。
しかし、それは今の世の中の考え方が残っているからです。
神武天皇は、日本を平定する為に東征した
つまり、日本は当時は平定されていなかった
と考えられる所から始まるからです。
次回は、更にこの東征の続きをみていきたいと思います。
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