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【歴史探訪】第3回 日本を統一した神武東征の物語を紐解くキーワード〜 初代天皇 神武天皇は存在した?③〜
みなさん、こんにちわ!
毎週日曜に更新の歴史探訪のお時間です。
前回に引き続き、今回も神武天皇についてのお話となります。
前回は、神武天皇のお話としては有名は『神武東征』についての第一回のお話をしました。今回はその第二回となります。
古代史はとにかく、どこまでもロマン(想像)が出来る世界です。
一緒に古代へタイムスリップしましょう♪
前回を読んでない方は、こちら
水先案内人という存在の真実
前回は、吉備国の高島宮で8年過ごしたというところまでを簡単にお話をしましたが、ここについては今後また別のお話がありますので、お楽しみに♪
とりあえず、今回はこの続きからとなります。
速吸門で亀に乗った国つ神に会い、水先案内として槁根津日子という名を与えた。
この水先案内という表現ですが、このままの意味だと...
船舶の運航時に乗組員に適切な水路を教えるとともに、そのための操船を指示する人
あくまで、船、水路、といった水の先に案内をする人とされています。
しかし、これをそのまま鵜呑みにする訳にはいきません。
速吸門(はやすいのと、はやすいど)とは?
まず、この場所が問題となります。
現在では、この名称となる場所はありません。
しかし、問題はそこではなく、この名称を示す『記紀』ですら、違う場所を指しています。
豊予海峡(速吸瀬戸)の古称(『日本書紀』)
吉備国の児島湾口の古称(『古事記』)
明石海峡の古称(『古事記』)
このことから、わかる唯一の回答は、
速吸門というのは、特定の場所の固有名詞ではなく、流れのきつい急流などがある場所の総称という見方が正しいでしょう。
亀に乗ったという記述が多い理由とは?
亀というのは、古代の日本においては、神の使いとされていました。
海から亀に乗って現れるというのは、天から神が降臨するというものと同じ意味合いとして捉える事が出来ます。
浦島太郎然りですね。
しかし、天から神が降臨したと記述しない理由は、それが人である事というのが一般的ですが、更にもう一つ、困っている所に現れた救いの神という意味も兼ねているのでしょう。
水先案内というのは神武天皇に寝返った敵だった!
さて、今回のお話の最大の謎の部分!!
水先案内として槁根津日子という名を与えた
ここも、素直に受け取ってはいけません。
まず、この水先案内の人は国つ神、つまり神とされています。
そして、その神に名前をつける⇨つまり、名前はなかったとなります。
ここでの、文字の目的は、神武天皇の神という立ち位置を強調したいというのが一番の理由でしょう。
当然、名前がない神というのはあり得ませんよね。
歴史学的には、国つ神というのは、地方の有力な力をもった神とされていますが、神=力をもった人という事でしょう。
しかし、力をもっているはずの神が、侵略してきた神武天皇に対して手を差し伸べるなんてことは考えにくい・・・
つまり、神武天皇に対して白旗を挙げた人、もしくは裏工作によって寝返った人というのが考えられるのではないでしょうか?
疑問を持たない事は、まだ現代の人であるからです
今回も、前回同様に、この疑問を感じるためには、素直に内容を受け取らないということです。
神=神ではなく、神=人であり、名前がない=神ではない(現代の)ということなんですね。
そして、最初の記事でお話をした、この物語は後世に書かれた物語であり、歴史書でも文献でもないという事を忘れてはいけません。
今回はたった一行だけでしたが、それだけでもこれだけの謎が詰まっています。次回もお楽しみに
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