最近読んだ本の簡単な紹介:最終戦争論
簡単な本の紹介です。歴史や戦争に興味をお持ちの方は一度は聞いたことがあるでしょう。
私が古本にて購入したものは1993年に中公文庫より発行された書籍で、「最終戦争論」及び「戦争史大観」の2作が収録されています。著者は
著者は著者は石原莞爾。歴史の教科書では、満州事変を引き起こしたとして名前が出てくる陸軍軍人です。この方についても説明したいことは色々ありますが、今回は書籍の紹介ですので、割愛。
石原莞爾が唱えた「最終戦争論」は、「世俗的終末論」です。ものすごく簡潔に言えば、軍事を物事の中心に据え置き、兵器の発達の極限が戦争を不可能なものとし、必然的に世界の統一が行われる、というもの。
「最終戦争論」が書かれた1940年~42年はまさしく核兵器開発の時期です。また以後の歴史を見ても、全面戦争を不可能にするという基本状況は当たっています。
一見すると突飛ではありますが、論拠には合理性もあり、ダイナミックな視点と魅力に富んでいるのが「最終戦争論」なのです。
詳しい説明は避けますが、文章からは強いナショナリズムが感じられる一方、クールな合理的思考や現実認識も随所で垣間見えるなど、非常に魅力に溢れた文章となっています。
粗雑な文書ではありますが、興味を持ってくれた方が一人でもいらっしゃったら幸いです。