高校探究をQNKSでやってみた①
こんにちは。
高校で保健体育の教員をしているシラネです。
今回はQNKSを用いて、高等学校の総合的な探究の時間を進めている現状を書き残してみたいと思います。
前提として
まず、私が勤めている高校は偏差値50程度のいわゆる中堅校と呼ばれる学校です。非常に指示をよく聞き、まずまずの取り組みをするので、「モチベーション」的な課題を抱えることは少ないので、スムーズに内容に入れます。
加えて、高校2年生で、保健の授業で週1時間QNKS的なことをしています。
※保健については詳細資料は、みたい方はご連絡ください
加えて、1年生で総合的な探究の時間を使ってQNKSの説明や、それを使った探究をしました。こんなイメージです
今考えるとちょっとわかりにくいですが、子どもたちなりに解釈してやってました。
また、教職員対象に研修会を行いましたが、いまいち理解してもらえなかったというか「難しい・・」と言われ、じゃあみてて下さいと言ったら子どもたちのアウトプットがなかなか良かったので、「任せておけば大丈夫」ぐらいの信頼は得ていますが、なかなか腑に落ちてないというのが現状です。
本題 〜沖縄平和探究〜
テーマ設定
さて今回の本題に入ります。
今回は修学旅行と絡めて「沖縄平和探究」というテーマで各自探究をすることにしました。
探究のテーマは
1、「平和について」 … 沖縄戦や戦争について
2、「観光について」 … 実際に行く観光スポットについて
の2つの分野で自分の興味関心に照らし合わせてテーマ設定をして探究します。
実際の修学旅行はまだなので、行くための準備として
①興味関心からテーマを選定する
②テーマについて簡単に深掘りする
③深掘りしたことから、修学旅行中に現地でできることを考える
の段階を踏んで、平和学習や観光スポットについて前提知識をいれ、現地に行って何をみてくるか?みたいなことをまとめさせようと考えました。
いざQNKS
ではそのためにどのようにQNKSを取り入れたのかを説明します。
まず、シートはめちゃくちゃシンプルにしました。
まず平和編です。
まずテーマを決めるところなのですが、探究のテーマってなかなか決まりませんよね?
だからとりあえず、「沖縄・平和」みたいなキーワードに引っ掛かるものを全て抜き出してもらうことからスタートしました。
この抜き出す段階から、構成する段階が結構鬼門というか、ここがバラけると子どもたちの思考がわからなくなってしまうと考えたので、今回は気になるキーワード3つを挙げてもらいました。
その後、その3つのキーワードに共通するものや、それぞれについて調べたことを構成で並べ替えてもらいました。
ここで構成した後、すっきり図になったところで、「私の考え」を付け加えてもらいました。正確にいうとここで「構成」して足りないと思ったことを「抜き出し」し直す(N→K→N)と往還しているのですが、そこはあまり触れず・・・・
最後に3つの中から、興味を持った一つを選び、自分の考えを踏まえて整理して、自分の探究のテーマとして文章化していきます。
基本形はこんな感じです。
これを
2回目は「自分のテーマ」をQにして
3回目は「自分のテーマ+修学旅行中にできること」をQにして
平和+観光 で 6回のQNKSを行って、それを元に中間発表してもらうというのが修学旅行前にやることでした。
詳しくは以下のファイルをご覧ください。
こんなスライドを使って説明しました。
https://www.canva.com/design/DAGPSp_WnOU/3tKqftDM0puKW3sKuEu1Aw/view?utm_content=DAGPSp_WnOU&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=editor
1回目 まずまずのすべり出し
1回目は「平和」についての1枚目テーマ決めのQNKSを結構寄り添って一緒に進めました。
一緒に進める分には全然問題なく、特に質問もなく、ほとんどの人がテーマを自分なりに設定することができました。
この探究のテーマ設定にQNKSを活用することに関しては結構手応えがあって、
探究のテーマの「当てずっぽう感」が消えたというか、手を動かしながらテーマが決まっていくところがすごくいい。
「数ある中からこれに興味を持った」とある程度思えるフォーマットだと思えました。
2回目 時間の読み違いでジェットコースターみたいなスケジュールに・・・
実は2学期から始めた沖縄平和探究ですが、月曜日にある総合的な探究の時間は9月に2回祝日があること、文化祭の代休等の関係で、3回分ないことが発覚・・・(完全に計画性がない)
さらに中間テスト、10月の連休によって9月2日の時点で、修学旅行前最後の総合が9月30日のみに・・・(年間スケジュールでわかってたことです・・・)
修学旅行前にある程度のアウトプットをしておきたい!!と思ったので、残りの5回分のQNKSの説明を9月2日に全部説明し、終わらなかったものを全て宿題にするという暴挙・・・笑
これによって、25mプールからいきなり大海原に投げ出されたように、「何したらいいの??」「終わらない!」「何をどこにやればいいの?」など大混乱・・・笑
シンプルにごめんなさい案件・・・
ただ、周りの先生は日頃の信頼貯金で、生徒をなだめてくれました。笑
日頃の信頼大事!
見えてきた課題
元々、高校生ってもうスマホも使えるし、何か調べようとするときにそれっぽい情報に辿り着けるんです。
でも、何かに疑問を持ったり、自分の言葉にして説明したり(なんか発表の時にスマホ原稿見たりしてる)するのがとても苦手な感じがして、
つまり、「抜き出し」が最後のアウトプットになっている感じが非常に危機感があって・・・
だから「K 構成」 「S 整理」という段階を踏むことによって、自分で理解し、他人に伝わりやすい形にする。という段階を踏むことをやりたかった。
やってみると、そもそも「N 抜き出し」の量が少ない
いろんな要素はあるけど、体感的には「抜き出す体力がない」
「これぐらいでいいじゃん?」「無駄じゃね?」的な
しかもこれ嫌味じゃないんですよねー 非常に冷静で礼儀正しく言われる
最初、このQNKSの課題を出した時に「キツイ」という反応されたのですが、抜き出す体力がない と仮定したときに、それはとてもしんどい作業だなと思いました。
この認識の違いはとても反省。結局嫌なことを強いた感じになってしまった。
方法を強いられることのしんどさ
何人かの生徒に、「スライドで発表したい」と言われました。
これは、こんな紙書かなくてもスライドにしてそれっぽく発表できますよ!というメッセージ、しいては、「過程まで強制しないでくださいよ、結果なら出しますから」みたいなメッセージ
確かに高校生ぐらいになるとそんな機会がザラにあって、手順まで踏まなくてもスライド作って発表するぐらい、調べることぐらいできる。
それをわざわざQNKSとか言って、決まったフォーマットに書かないといけないのだからまあストレスかかるよなーと
私はバスケットボール部の指導をしていますが、「シュートのフォームを直す」指導をする時に、慣れないフォームで打つこと故に、「結果として一旦シュート率が落ちる」ことがあります。
慣れてくればシュート率は上がってきますが、この一旦下がる現象と体に染み付いた快適なフォームを崩すことに非常にストレスがかかるのでお互いに辛抱が必要な指導になります。
それと似た感覚でした。
QNKSを人に教えるのは初心者ですが、自分がやることに関してはまあまあ腑に落ちている私にとっては、ここが盲点で、
「何がそんなにしんどいのか?」という純粋な疑問がありました。
それでも私は、生徒たちに方法を強いるのですが、その時の子どもにとってどれぐらいの負担感があるのかは、ある程度自分も分かった上で強いることが大事だとなんとなく思いました。
中間発表 帳尻を合わせてくる高校生
それでも大半の子が「発表」というと帳尻を合わせてきます。
びっしり書いてあるQNKSシートを持って、時間内に喋り終えるために必死の子
すっからかんのQNKSシートで頑張って時間いっぱい喋ろうとする子
書いたキーワードがなんだか忘れてしまってしどろもどろな子
1から10まで書いてあって逆にしどろもどろな子・・・・
スライド資料ではわからなかった彼ら彼女らの頭の中が見えた感じがしてとても面白かったです。
QNKSは生徒たちに身についたのか??
では、今後何かを調べるときに子どもたちがQNKSを使うか??
現段階では「NO」だと思います。
子どもたちはまだ、「面倒な方法を強いられている」段階で、これに価値を感じているとまでは実感できませんでした。
また、生徒たちのQNKSシートは全てそれそのまま認められるものなのか?
「NO」です。全然「抜き出し」もめっちゃ長い文章で抜き出してきていたり、「構成」もちゃんとまとまってる?整理したらちゃんと自分の考え入れた??みたいなことがたくさんあります。
今回はそれを「やり直し」させるだけの労力と時間を避けませんでした。
だからなんとなくQNKSなんです笑
価値も感じていないし、良し悪しもぶっちゃけ分かってない
でも方法だけはなんとなく分かった。という状況でした。
週に1・2時間で一人でやるにはこのあたりが限界です。
だから仲間が必要なのですが、私は先生方に「理解」はしていただいて「協力」はしていただけました。しかし、「私もやろう」とまではいかず、結局「総合でやること」「あの人がやること」にとどまってしまったんだと思います。(これがむずい)
今後どうしていくかは頭を悩ませます・・・
まとめ
これはまだ途中なのでなんとも言えませんが、
QNKSが上手くいった、上手くいかないは現段階ではわかりません。
ただ、QNKSを子どもたちに手渡した時に、子どもたちの頭の中、思考をちょっと覗けた気がしました。
その頭の中は、私の想定とはちょっと違って、それが今回分かっただけでもやってよかったと思えました。
また、私自身のQNKSのクセもあって、昔、某有名なあらいさんから、
「シラネくんはNが上手い!」と言われました。
実感はありませんでしたが、結構的確なNが出せるからKが楽かも!みたいに思ったんですが、子どもたちに比べるとそもそもNの量が多いことがわかりました。
子どもたちの課題感がわかるのとわからないのでは今後、違いますし、自分の認識と子どもたちの認識を合わせていくことが大事だとつくづく感じました。
というわけで、第2弾はいつになるかわかりませんが、いつか書きます笑
ご意見、感想、アドバイス等あれば遠慮なくお伝えください!!
ではまた!!