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鈴木ヤスヒロの日記

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アート、旅、風景、雑貨、インテリア、日常の断片を綴っていきます。
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#経営学

【研究ノート5】リーダーシップ理論(その5)「ティール組織(2)」

ティール組織について昨日書いたところ、「フラットな組織の場合、どうやって全体の目標設定をするのか?」「個人の評価、報酬の設定はどうやってやるのか?」「そもそも重要な意思決定はどうするのか?」「よく働く社員に不公平感はないのか?」「製造業のような組織でもあてはまるのか?」というようなご質問をいただいた。 僕もとても不思議に感じていた。そんなことはできるはずがないと。現状の会社の状態をあてはめて考えるとたしかに無理そうである。 が、実際にそういった組織を運営している会社(株式

【研究ノート4】リーダーシップ理論(その4)「ティール組織(1)」

去年の今頃、ソニックガーデン社長の倉貫義人氏著「管理ゼロで成果はあがる」を読んで少し唸ってしまった。ほんとにこんなことができるのだろうか?と。「上司なし・決裁なし」「売上目標・ノルマ無し」「働く時間も場所も縛りなし」「評価制度なし」「給与は一律・賞与は山分け」等々のことである。。 その前の倉貫氏の著書「リモートチームでうまくいく」は会社そのものの物理的なオフィスを廃止し、全社員リモートワークでうまくやっているという内容だった。これを読んだときも「絶対ムリ!」と思っていたが、

【研究ノート3】リーダーシップ理論(その3)「シェアード・リーダーシップ」

「ティール組織」という分厚い本を買った。が、なかなか全部を読めていない。従来のヒエラルキー(ピラミッド型)組織に対してホラクラシー(フラットな)組織が前提の話で、従来の「上司」ー「部下」という関係を変えていく話。今までなんだかもやしていたものを払拭するような組織形態であり、今後の組織はこうなっていくのかなあと思っている。 学術的にリーダーシップについては、研究ノート1で述べたように「資質理論」「行動理論」「コンティンジェンシー理論」「LMX理論」「TSL/TFL理論」と進ん

【研究ノート2】リーダーシップ理論(その2)「8段階の企業変革プロセス」

「カモメになったペンギン」という本を2009年5月に買った(とAmazonが教えてくれた。正確には5月19日とのこと。すごい!)。当時の日記を読み返すと、新型インフルエンザが日本に入ってきて自粛モードになった頃のようである。「マスクが嫌いなのでかなわん」と書いていた。更にマスコミの反政府運動が最高潮に達していたのもこの頃なので世の中の風潮も今となんだか似ている。民主党政権がその年の9月から始まるので、そんな異変前夜の頃の話である。 社外の勉強会でリーダーシップの勉強にこの本

【研究ノート1】リーダーシップ理論(その1)「PM理論」

昔、三隅二不二氏の「リーダーシップの科学」というブルーバックスの本を読んだことがある。PM理論というもので、Pが「業績:目標達成機能」(Performance)をあらわし、Mが「維持:集団維持機能」(Maintenance)を表しており、それぞれの力の大きさで、PM型、Pm型、pM型、pm型の4つに分けられるとする理論である。スケジュール、目標達成、ルールなどにめちゃ厳しいP型のリーダーシップと、メンバー一人ひとりの人間関係に気遣い、チームワークを大事にするM型のリーダーシッ