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きがるのおはなし

今年の春、久しぶりに親友と再会した時のおはなし。

自由ってどこまでも自由だって思った日。
そんなことを思わせてくれる店と店主に出会った日。


きがる

東北地方某所にある洋食店「きがる」

早めの夜ご飯を食べようかと街を散策していた。
Googleマップで良さそうなお店を発見。

営業中

よし、行こうと向かった先にあったのが
ビリビリに破けた日除けの布?と暗い建物

営業中だし。

そう期待して、お店のドアを押す。

中にはワイドショーが流れるテレビと新聞を読む店主。

レトロというか昭和というか、懐かしい雰囲気が漂う、いかにもの洋食店

厨房の上の方にメニューが掛けられており、
看板名物のカレーを注文

(ハンバーグカレーを注文しようとしたが、売り切れとのこと。いや材料準備すらしてないんだろうと察した笑)

店主は重たそうな足取りで厨房へと向かう。

10分程度たった頃かな。
またまた重たそうな足取りでカレーを持って登場。

カツカレーにはサラダ付いていて、コスパ良し。
味も申し分ないくらい美味しく、
年季入ってんな〜って感じ。とにかくおいしい。

店主からこの店に来た理由を尋ねられた。
たまたま見かけたと答えると

最近インターネットが凄いから、
そういうのに投稿されると困るんだよねと一言。

そんなことを話していると
年配の方が店内へ。

5人入れます?と客。

いや〜、うち3人までしか入れないんだ。と店主。

もちろん店はがら空き。「解せぬ!!!」状態の客。しかし店主は申し訳ねぇと客を外に追いやったほんと草

いやなんでと思っていたら

歳とってきて、カレー作るのも大変なんだよね。
だからなるべく人が来ないように、
店の前の日除けもボロボロにしたんだよ。
あれやったの俺。

とのこと。ほんと草

店って、綺麗な外見、店内でなるべくお客様から来て貰えるように、気に入って貰えるように振る舞うのが普通だと思ってた。
でも店側から客を遮断するやり方もあるんだ。
おもしろくて、ちょっとためになった。

きっと「きがる」は、別にお客様のためにやってる訳じゃないんだと思う。しらんけどね。

自分のために何かをするときは、もっと自己中に自由にやっても大丈夫ってことを店主に教えてもらった。


不思議な経験をしました。
でもちょっといい生き方の工夫を学んだ日でもありました。

店主の言う通り、店の所在や詳細は書きませんが、是非「きがる」探ししてみてください。

きっとボロボロな店の外装とカレーの美味しさに驚きます。

そしてもう1回行きたくなるはず。
私は行きたくてたまりません🍛🍝

総じて草。

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