お互いがお互いの救世主-ドラマ『雪女と蟹を食う』-
テレビ東京 ドラマ24 『雪女と蟹を食う』
ついに昨日最終回を迎えましたね。
1話からは想像できないラストを、
素敵な物語を見せてもらいました。
幸せの過剰摂取でお腹いっぱいです。
さて、自分なりにこのドラマの感想を綴ります。
_ラブ・サスペンス・グルメドラマ
『雪女と蟹を食う』の三面性
ポスタービジュアル、予告、そして初回放送。
私は完全にラブ70、サスペンス20、グルメ10のドラマだと思っていた。
実際ラブ50、サスペンス20、グルメ30だったかな?、、、知らんけど。
にしても、お食事シーンは飯テロすぎたなぁ!!
いつか私も大人の夏休みしたい。
さてさて、最終話を終えた今、私が考えるこのドラマの構成要素は、
”愛”
雪枝夫婦間の歪んだ愛。北が彩女に一方的に抱いてしまった愛。北海道の夜の街で出会ったマリアからこたろう(北)への愛。夫の担当編集者が彩女に抱いていた愛。そして、彩女から北への愛。
全部全部間違いなくホンモノの愛だった。
いろんな愛がいろんな形で表現されていたドラマだった気がした。
「君とみた輝きだけを覚えている」
__________________お互いがお互いの救世主
Twitterで話題なっていたラストシーンの「星の雨」
たしかにこんな歌詞は存在しなくて、
でも北と彩女にぴったりで。
彩女
最終回終盤、彩女が目を覚まし、北とお話する場面。北が彩女の夫である雪枝一騎に離婚をするよう告げたあとの出来事。
夫から離婚届が届いたと打ち明けた彩女。
北は、「それで良かったの、愛してたんでしょ旦那のこと」と尋ねた。
彩女は涙ぐみながら、「愛していました。とっても。」と。
続けて「でもどうしてかしら。意識がない間、あなたの夢ばかり見ていました。あなたとの楽しい度の思い出が古い映画を見ているみたいに次々映し出されて、だからこれ(指輪)もあなたがくれたものだとすぐにわかった」と。
確実に一緒にいた期間が長いのは、雪枝一騎なのに、彩女さんの記憶に残る思い出をいっぱい作ったのは、紛れもなく北さんだったんだ。
そう思ったら涙が止まらなかった。泣
一方で北。
彩女の自殺を何とか止めようともがいていたシーンでのこと。(11話)
自分が自殺しようとしていた頃のことを必死に思い出そうとするも、全然思い出せなくて。
「そんなこと思い出せなくなるくらい、とっくに救われてんだ」
と泣きながら北は言った。きっと、楽しい旅の思い出が蘇って、それが過去の記憶を遮るくらいキラキラしていたんだろう。
確実に死に向かっていた北を救ったのは紛れもなく彩女さん。
お互いがお互いの”救世主”だったことは間違いない。
それは、9話で彩女と北が久しぶりに再開するシーンが教会というところでも暗示されていたのでは?
だからこそ、「君とみた輝きだけを覚えている」
なんだろうな。
最後に。
素敵な物語をありがとうございました。
きっと、来年も再来年も蝉の音が聞こえる季節になったら、北さんと彩女さんを思い出すんだろうな。
「今あるものが未来にも必ずあるとは限りませんから。」
10話、彩女のウエディングドレス着付けシーンでのスタッフのセリフ。これが、彩女が見つけた生きる意味。2人はこの言葉を確かめるために生きるんじゃないかなと解釈した。
今あるものが未来に必ずしもないから楽しい。そして今ないものが未来にはあるから楽しい。
生きていればそれを経験できる。
2人から、そしてこのドラマから素敵なことを学びました。本当にありがとう。
重岡大毅さん、入山法子さんを初めとする出演者の皆さん、スタッフのみなさん。本当にお疲れ様でした。
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