[ブロードウェイ感想] Book of Mormon
概要
モルモン宣教師バディがウガンダでの活動を命じられ、文化や社会問題にショックを受けながら住民と交流を深めていくコメディミュージカル。モルモン教を特別ターゲットにするというより、一般的に宗教の経典ストーリーやその宣教活動のくだらなさを風刺しつつ、ウガンダの諸々の社会問題(武装組織、HIV/AIDS等)もがっつりネタに入ってくる。トニー賞受賞。
好きなところ
王道ミュージカル風でパロディが引き立つ音楽たち。最初のハローは輪唱によってI am イエスキリストとなったり、ティーンズのロマンス風に歌い上げる初めての洗礼などなど。いきなり歌い出した、を誇張しまくる。
サウロン様登場など、ロード・オブ・ザ・リングネタが期待以上に多くてテンションが上がる。Big Bang Theory好きな人にはお馴染みかもしれない。
地獄の夢のシーン。フロリダ州のオーランド(ディズニーワールド、ユニバーサルスタジオ、ウォーターワールドが集まる家族向けリゾート地)に憧れる主人公の1人が、過去の罪やウガンダを去ることへの罪悪感でうなされるシーンだが、悪魔たちがファッショナブルだとか、襲ってくるモチーフが子供っぽくて可愛いのも、最初の悪魔の声で「ミ⚫︎キー?」となるのもただただ楽しい。
これから観劇する方へ
場所はほぼほぼ問わないと思います。下ネタ系がきついと感じる方は離れた席がおすすめかも。もちろん誰かが傷つくようなあり方でもなく、一応婉曲表現であるものの、超お下品パートが20%くらい?あと信仰心が篤い方にはややひやっとする際どい応酬が10%くらいあったかなという印象。
英語にある程度自信があれば予習不要でおおよそ他の観客のノリについていけます、多分。モルモン教の創始者のストーリーもいじりながらしっかり解説されるのと、意外と文化的・宗教的背景がなくても分かるネタが多いことから。ただ前知識があるとさらに周りの観客との一体感を得られるかもしれないです。