[舞台感想] Sleep No More
概要
McKittrick Hotelと見立てられた建物丸ごと舞台になっている無言劇、主にコンテンポラリーダンス。観客は写真の仮面をつけることでモブとして建物内を自由に動き回ることができる。演者はそのresidentsとして場所を移動しながらストーリーを進めていて、ストーリーは主にシェークスピアのマクベス(タイトルもその一節)、加えてヒッチコック映画のレベッカとスコットランドの魔女裁判が組み合わさっているという。2011年からの公演も2024年2月25日でno moreとのこと。気になった方、最後にもう一回という方はチケット入手お急ぎを!なお、場所はニューヨークのチェルシー地区です。
ネタバレ感想
イマーシブ型演劇自体が初めてだったので新鮮な感覚で向かってみようと、友人からの断片的な情報とマクベスとレベッカの予習だけで挑んできました。が、登場人物と位置関係(何階に何があるか)くらい把握しておいたほうがもうちょっと楽しめたかも、という感想です。
まず、軽く暗所恐怖症かつ無人の部屋に怯えるタイプの私にとってはひたすら怖かったです。なので、一人にならないこと、1on1(演者と2人きりで個室で演じてもらえるラッキー体験)に選ばれないことを祈りながら、「(亡霊は出てきても)ここはお化け屋敷じゃない」と心で唱えながらの3時間でした。とはいえ、各部屋の作り込みがダークだけれども美しく、舞台セットの中を歩き回れる嬉しさは格別。それでも墓場の中や薄暗い部屋のベビーベットとポツンは嫌だ。
何となくついていって4階くらい階段駆け上がって病棟エリア(しかもストーリー謎)は体力的にもキツかった。
さらに、マクベスだし注意事項にあったので分かってはいたものの、目の前での暴力シーン(ダンスなんだけど)はこれまた個人的に厳しいものがあり、、でも夫妻の手を洗うシーンを見逃したのは心残り。
演者の皆様に本当に申し訳なかったことに、なぜか進行方向に立ってしまっていることが多く、アクロバティック中に逃げ惑うことがちょこちょこありました。空いてると思っても予想外の動きをとられるのでとにかく寄り過ぎないべしです。
見ることができたシーンは以下のとおり。あんまり有名なところが観られていない?ヘカテの記憶がない。マクベス見つけてとバンケットシーンを見てからは登場人物が大体把握できて(+置いてある手紙を読んで確信)、その後友人とのLINEや海外wikiで人物名を特定した感じです。マクベス外のストーリーは、、結構ファンタジーで未だあんまりわからん。
マクベスによるマクダフ夫人とバンクォー殺害シーン(序盤に見たせいでこの二人をその後追うことにする)
Raveと巷で呼ばれる、フラッシュライトと爆音テクノの中での2回目の魔女のお告げモチーフシーン(動物の頭の被り物をしたり人形の赤ちゃんを取り出したり怖すぎて来たことを一瞬後悔した笑)
バンクォーのダンスソロ×2(Luggage roomと、マクベスのダンカン王襲撃シーンの裏番組)
レディマクベスの手紙読んでからのダンスソロ(ものすっごい美しい)
レディマクベスによるマクベス説得シーンからのマクベス墓場で悩むシーン
マクダフ夫人のアクロバット×2(医者と毒入りミルクで迫るハウスキーパーと)
マクダフ夫人が鏡でモブ(気配?予感?)に気付くシーン(この仮面の観客達が演者を取り囲んでる感じが時に物語の一部を構成しているのが面白い)
マルコムによるダンカン王の髭剃り
バンケット×2+フィナーレ、ボールルーム(おおよそ皆さん集合するところ)
Mr. FurtonのSexy witchに騙されるところと墓場?に何か埋めに行くところ
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