スマホ映画全部(※)観た #居石信吾の映画実況雑記
※サブスクリプションサービスで配信されている、タイトルに「スマホ」とつく映画です。
ドーモ、スマホ映画を観ていたらフォロワーに恐怖された男居石信吾です。ネットで観られるスマホ映画を全部観たので紹介していきたいと思います。
スマホ映画、意外とジャンル的には小さくて数が少ないので、この記事で挙げている物を観れば貴方も今日からスマホ映画マイスターです。
X(旧Twitter)の感想の転載ですのでかなり端的です。実際どんな映画なのかは君の目で確かみてみろ!
1 スマホを落としただけなのに(2018年:日本)
彼氏の富田に電話をかけた麻美は知らない男の声の声に驚く。富田のスマホを拾ったというその男は親切に届けてくれたがその日から周囲で奇妙なことが起こり始め……。
パスワードを誕生日にするな。
知らないURLを開くな。
なんか……なんか全員の頭がほんのり悪くて……主人公も警察も犯人も……。
殺人鬼目の前にしてヒロインがいきなり自分のやばい過去を恋人に告白し始めるシーンは本気でなんだこの脚本となった……。
しつこくDMしてくる男はブロックしろ。
闇金は警察に相談しろ。
スマホのデータはバックアップしろ。
犯人の異常殺人鬼があのガバさで今まで犯行露見しなかったの嘘でしょう。
そしてあそこまでコテコテのシリアルキラーやらせるならナイフ舐めさせないと嘘でしょう。
でもシリーズの中だとこれが一番マシらしい
マジかよ(著者註:マジでした)。
2 スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年:日本)
長い黒髪の女性を狙った連続殺人事件は浦野の逮捕で幕を下ろした……かと思われたが死体が埋められていた場所から新たな死体が発見される。加賀谷刑事はやむを得ない事情から浦野に協力を仰ぐが……。
観なくていいです。
どいつもこいつもクソバカ。
特に浦野の見張りの刑事とヒロインの美乃里は脳みそが入っていない。
殺人鬼の目の前で借金の電話取ったり、振り向くなと言われた瞬間振り向いたり、脚本の人のメンタルが心配な出来。
内容は羊たちの沈黙っぽくまとめて、そこにデスノートの味付けを施した感じ。IQと倫理感は5段階くらい下げてる。
マジでさ〜〜〜ハッキングする時に部屋暗くしてカタカタするのやめようよ〜〜〜。
あとなんかバックドアを作成したら「バックドアを作成しました」と音声で教えてくれるハッキングソフト何?
サイバー犯罪対策室の室長が仕事の全くできない変なおっさんだったのマジで舐めてる。昼行燈キャラだと思うじゃん。
ハッキングの描写も「IPアドレス特定したのでウイルス送りつけました」とかいにしえの時代の2ちゃんねるでも鼻で笑われるレベルなのほんとひで。ニンジャスレイヤーかな?
ヒロインの美乃里は自分で加賀谷振っておいて「追いかけてきてくれない」だの「私を守って」だのマジで好感度がいっさい上がらなかった。呼びつけて私物叩き返した男相手になんでそんな悲劇のヒロインぶれるの?
あ、今回はスマホを落としただけなのにってタイトルは詐欺です。
3 スマホを落としただけなのに(2023年:韓国)
泥酔したナミはバスでスマホを落としてしまう。親切な人が拾ってくれたが、周囲で奇妙な事が起こり始め……。
スマ落の韓国版。日本版との違いはインターネットリテラシーの高さとスマホの活用度。
殺人鬼が薄暗い一人部屋で奇声を上げたり青黒い画面を見ながらPCカタカタしないだけで映画の格がぐっと上がる。
良い意味での犯人の「軽薄さ」が怖い。脚本も適度に捻りがあって中々良いサスペンススリラーだった。
パスワードを誕生日にしないし、怪しいリンクを「スパムでは?」と疑うし、facebookじゃなくてInstagramだし、アラーム機能使うし、これがインターネット先進国Korea……。
でももっと凄惨な暴力あってもよかったかもな韓国映画なら。
韓国版スマホを落としただけなのに、単独で観ると平均的ネトフリ映画なのでもっと面白い映画あるよ、となってしまう。日本版と是非見比べをしてみてください。
4 スマホ拾っただけなのに(2019年:日本)
大学の映研の卒業旅行で群馬に来た三人の男たちは女性のスマホを拾う。お礼に旅行のアテンドをねだると快諾して貰えるが、車が故障して入った民家でチェンソーと鎌を持った老人に襲われて……。
観なくていいです。
前半三十分のクソ退屈なパートを後半もう一度繰り返すのは正気の沙汰ではない。その構成はカメラを止めるな!くらい面白くないと手を出してはいけない。
孫娘がめちゃくちゃ可哀想。
あそこまで回転の遅いチェンソー初めて見た
切れるの? それ?
あ、スマホを落としただけなのにとは一切関係ないです。
5 ジェクシー! スマホを変えただけなのに(2019年:アメリカ)
スマホ依存症で友達も恋人もいないフィルは、ある時買い替えたスマホに搭載された口の悪いAI・ジェクシーのアドバイスで人生を謳歌し始める。しかし恋人ができた時からAIが嫉妬を始め……。
スマホとセックスする映画。
主人公のフィルがシンプルにいいやつなので観ていて気持ちいい。ジェクシーのマシンガン悪口もかなり笑える。最後は文句なしのハッピーエンドなのでご安心だ。
暗い部屋で……ゲームとスマホばっかりするのは不健全! 外に出て自転車こいだり葉っぱ吸ったり恋人と前後しろ! という主張は実にアメリカン。恋人のケイトがSNS疲れ起こしてAmazon退社して小さな自転車屋を営んでるのもなんかアメリカン。
6 さよなら地球!スマホを切ったら世界が終わってた(2020年:アメリカ)
ブルックリン在住のジャックとスーは、スマホ依存脱却のためにスマホを切って山小屋に一週間籠る事に。しかしまさにその日、地球には「何か」がやってきていた……。
発想もテンポも良いのだが少し物足りない。
ジャックとスーや友人たちの語る思想の浅さとか中々笑えたが、あんまり物語とは関係ない部分だった。
謎のもふもふエイリアン、「プフ」は安っぽい見た目なんだがかなり不気味だ。目的も謎だし……。
田舎でしかもスマホが繋がらないので世間で実際に何が起きているのかさっぱり分からないまま物語が進むのは良し悪しだった。
ラストのあの後何が起こるのか、何が起こってたのかをもうちょっと見せて欲しい気もするが蛇足になりかねないな。
7 ラリー スマホの中に棲むモノ/カムプレイ(2020年:アメリカ)
自閉症のオリヴァーはスマホや筆談を通してしか周りと意思疎通が取れない。ある日スマホに唐突に現れた「ラリー」という孤独な怪物の物語を読んだ事から周囲に異常が起こり始め……。
デジタルカメラの顔認識機能とホラーの親和性の高さ。
ラリーくん、設定や言ってることはなんか物悲しくも優しいんだけど、見た目の怖さとジョジョのレッドホットチリペッパーズみたいな謎能力が釣り合ってなかったな……。
親がしゃしゃり出ないでも子供同士なんか勝手に仲良くなってるのはそういうもんだよね。
風に飛ばされた新聞紙が虚空に張り付いたり、レーザー測距計の数値が突然下がり始めたりする「見えないものがそこにいる」描写の数々がなかなか秀逸だった。
ラリーくん姿を見せないうちは怖かったが、姿を見せるようになると怪異としてのルールに一貫性がなくてちょっと残念だったな……。なんでもありは醒めちまう。
まあしかしオリヴァーくんの子役の演技力が凄いね。9割くらいこの映画を支えている。
8:おとなの事情 スマホをのぞいたら(2021年:日本)
ある事がきっかけで毎年集まりパーティをしている3組の夫婦と一人の独身男性。和やかな集いは、一人が提案した「スマホの着信を公開するゲーム」により雲行きが怪しくなっていく。
イタリア映画のリメイクだそうな。
うーん。まあ「言えない秘密を抱えているがどんどん暴露されていく」ってネタは面白いと思うんだが、出てくる秘密がほぼ全て浮気なのはしょうもなさすぎるでしょ。一人くらいヤバい取引とか殺人がバレるとかあったら面白いのにと思うがジャンルが変わってしまうか。
男側にマジでどうしようもないドクズがいてこいつが発言するたびにストレスが溜まったのがマイナスポイントだ。
「こいつらは結局なんの集まりなんだ?」というのに興味を惹かれてたがあまり面白い真相ではなかった。いい話ではあるのだが。
ちなみに元のイタリアの映画、「おとなの事情」は世界一リメイクされた映画なんだって。なんで?
Ex スマホを落としただけなのに 最終章 ファイナルハッキングゲーム(2024年:日本)
前作から五年。韓国に潜伏していた連続殺人鬼・浦野にムグンファという反政府組織が接触。ムグンファの依頼は日韓首脳会談の妨害。果たして加賀谷は浦野を止めることが出来るのか。
最終章でまさかのスケールダウン。
一応スマホは落とすしハッキングもするしゲームもやる。やる……が……うーん……。
なんか唐突にスマホ拾い太郎のヒロインとしてPOPしてきたスミンとかいうエロい韓国人、こいつの存在いる?と思ってたらまさかのラストだった。これはこの女の物語ですわ。
そして前作で俺をイラつかせた加賀谷の彼女(現奥さん)だが、こいつマジでなんも性格変わってない。自分本位でめちゃくちゃ酷いセリフを加賀谷に吐いてライン越えたぞてめーってなった。別れた方がいいよマジで。しかもなんか途中でフェードアウトするし。
韓国パートが映画の半分くらいあるんだけど、そこはなんか割とちゃんとしてた。キンパ推しすぎだが……。日本パートは全員クソバカのまま。
1のスマホ落とし太郎が再登場してスマホ落とした瞬間めちゃくちゃ笑いそうになった。
あと、ニンジャスレイヤーファンだけに特効のシーンがあるのでヘッズの皆様におかれましてはご注意ください。俺のオムロがゼロ!
でも2のどうしようもない出来から1くらいの面白さくらいまで回復してたよ。
2まで観た人はせっかくだから3まで観ましょう。
終わりです
いかがだっただろうか。あなたもきっと、スマホ映画をコンプリートしてトロフィーを獲得したいという気概に満ち溢れたはずだ。
スマホ映画。それはまだ未開拓のブルーオーシャン。これから悪魔の毒毒スマートフォンやキラー・スマホなどの作品が増えていく土壌や余地があり、ハリウッドも多分狙っている。
今のうちにスマホ映画を履修しておき、来たるべき大スマホ映画時代に備えよう。(終わりです)