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【レポート】コユルトオンラインイベント 「誰でもできる、伝わるデザイン」

2021年11月11日 (木) 、コユルト主催のオンラインイベントが開催されました。


今回のテーマは「誰でもできる、伝わるデザイン」。デザインの力を身に着け、仕事や学校で活かしたい方に向けて、誰でも簡単に「伝わるデザイン」ができるようになるコツをご紹介していただきました!


今回の講師は、株式会社デジタル・アド・サービスの鈴⽊ 雄也氏です。鈴木さんはにいがたヘルスケアアカデミー「ヘルスケアビジネスコース」にアカデミー生としてご参加いただきました。また、デジタル・アド・サービスさんはコユルトのロゴデザインも作成して頂きました!!!

キャプチャ

こちらがコユルトロゴです⇑


本記事では、イベント当日の様子を簡単にお伝えします。「デザインってたくさんあるけど、どんなものがあるのか知りたい!」「デザインの基本を学んで仕事にも活かしたい!」「資料を作る時、どんな部分に気を付ければ良いのだろう」などデザインについて関心のある方は必見です!


ゲスト紹介

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鈴⽊ 雄也氏(株式会社デジタル・アド・サービス /グラフィックデザイナー)
2012年 新潟デザイン専門学校 グラフィックデザイン科卒業。2012年 株式会社デジタル・アド・サービスに入社。コンセプトの設計から企画までを行い、空間、Web、リーフ、ポスター、など、多岐にわたるビジュアルデザインを行う。趣味はテニス、読書。



02 2021-1111-デザイン

イベントの流れ

19:30-19:35  開会挨拶
19:35-20:15   講義 「誰でもできる、伝わるデザイン」  ▶鈴木 雄也さん
20:15-20:45  デモンストレーション
20:45-21:00  Q&A
21:00           閉会


講義「誰でもできる、伝えるデザイン」

■デザインには狭義と広義がある

はじめに、デザインは大きく分けると、①狭義のデザイン(形あるモノとして表現すること)②広義のデザイン(課題を解決するために概念やしくみを論理的に設計し、表現するまでの全ての⼯程)の2つがあります。

まず、「狭義のデザイン」は、デザインでの課題解決を⽬的としていて、例えばロゴマークやプロダクトなどを指し、「広義のデザイン」の手段のひとつです。

一方、「広義のデザイン」は、製品やサービス全体のコンセプトなどを策定し、「狭義のデザイン」に繋げる設計から表現までを指します。

デザインの本質的な⽬的は、他者に伝わること。色や形といった造形をどう表現するかは、伝わるための手段であり、何を伝えたいのか、何を成し遂げたいのかという⽬的に合ったデザインを考える必要があります。

デザインをつくる際にはターゲットに何を伝えたいかを考えて作ることが大切です。デザインの中心には必ずコンセプト(意図・意味・意志)があり、コンセプトがターゲットにしっかり伝わる必要があります。

そのため、ターゲットに明確に伝えるために、ターゲットごとにデザイン(意匠(⽂字・⾊・写真など))を変えることが⼤切です。


■文字について学ぼう!

まずは、文字です。同じ⽂章でも書体が変わると印象がガラリと変わります。書体は「声」とも言えます。

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①フォントの統⼀
異なるフォントを多⽤すると統⼀感が失われてしまう恐れがあるので、フォントを多⽤しないことで、統⼀感がでます。3つ以上の異なるフォントの使⽤は避けることがコツ!書体には様々なものがあるので、使用用途によって使い分け、目的に合ったものを選びましょう。

・明朝体(⼩説や新聞等)
・ゴシック体(道路標識の看板)
・丸ゴシック体(POPや実⽤書、パンフ)
・デザイン書体(キャッチコピーや商品ロゴ)
・⼿書き書体(和⾷のメニュー)
・セリフ体(書籍の本⽂)
・サンセリフ体(サインや⾒出し)
・ディスプレイ体(看板や商品名などアイキャッチ)
・スクリプト体(優美なカリグラフィの筆記体など)


②書体のサイズ

本⽂のサイズに対するタイトルや⾒出しサイズの⽐率の事をジャンプ率と言います。その差が⼤きい程、要素と要素の区切りが掴みやすくなるので、読み⾶ばしやすくなり、要素から要素へ視線がジャンプします。本⽂書体のサイズは約10pt〜17ptが基本です。


③⾏間のコツ

行間を上手にとらなければ、縦書きか横書きか、わかりにくくなってしまいます。最適な⾏間は、本⽂の⽂字サイズの1.5倍〜2倍です。


④字間のコツ

ベタ組は⽂字が均等に並んでおり、⼀定のリズムで読み進められます。⽂字間が広いとパラパラした印象になり⻑⽂には向かないですが、タイトルなどでは効果的です!



■⾊の基本を学ぼう!

色には、色相・明度・彩度の、⾊の三⼤属性というものがあります。

色相
⾚・⻩・⻘などの「⾊味の性質」のこと。⼤きく分けると、暖⾊、寒⾊、中性色の三つになる。

明度
「⾊の明暗」の度合いを表すもの。

彩度
⾊の「鮮やかさ」を⽰す尺度。

色相には年齢を問わず、多くの⼈が感じる⼼理的効果があります。自分が見せたいカラーを最大限に使い分けてみましょう。

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明度と彩度は連動して考えることが多いため、明度と彩度を複合したものをトーンとして扱われ、同じ⾊相でも、トーンが変わることでイメージが⼤きく変化します。


どんなトーンがあるの?

・ビビット(あざやかな)
最も彩度の⾼い純⾊(じゅんしょく)で、イメージは派⼿な・積極的な・⽬⽴つ・活気ある。⾊相の個性が強い。

・ベリーパール(ごくうすい)
⽩を主体とし、わずかに⾊相が感じられる⾼明度・低彩度の⾊。イメージは弱い・軽い・優しい・繊細な・⼥性的な。

・ベリーダーク(ごく暗い)
⿊を主体とし、わずかな⾊相が感じられる低明度・低彩度の⾊。イメージは固い・重い・⾵格のある・男性的な。

上記は一部のご紹介ですが、トーンを変えるだけでイメージがガラリと変わるので、様々なトーンを探してみてください。


■配⾊について学ぼう!

配色は、デザインにおいて最も影響のある要素です。配⾊の⽅向性は、類似の⾊相やトーンで安定感を出す」、反対の⾊相やトーンを組み合わせてインパクトや動きを出す」の2パターンがあります。

色を選ぶ際は、類似色、補色、反対色をベースに考え、全体のバランスを決めましょう。

①類似色
基準となる⾊相に対し、隣り合う⾊、同じ⾊味でバランスの取れた配⾊になる。

②補色
基準となる⾊相に対し、180度向いにある⾊。少量をアクセントカラーとして使うのに効果的。

③反対色
基準となる⾊相に対し、反対側周辺の⾊、補⾊より広い範囲の⾊なのでアクセントを出しつつ⾊味のバランスも取れる



トーンにおける配色のコツ

・同⼀トーン:同じトーンの⾊同⼠は明度・彩度が近似しているためまとまりやすいが、インパクトに⽋けることも。      
               
・類似トーン:隣接するトーン同⼠を組み合わせてつくる。適度な変化が⽣まれ、使いやすい配⾊。

・対照トーン明度対照の組み合わせは⽴体感や動きを表現するのに便利。彩度対照はスタイリッシュな上級テクニック


配色する際、使⽤するカラーは「3⾊」が基本となります。使⽤⾊数が多いと煩雑な印象になってしまうことがあるので、数を絞ることで統⼀感が出ます。⾊には年齢を問わず、多くの⼈が感じる⼼理的効果があるので、自分の目的に合ったものを選んでみてください。


■写真について学ぼう!

写真の見せ方次第で、デザインするもののイメージが大きく変わります。⽬的にあわせた配置の仕方やトリミング等を使用して、最大限に写真の効果を使いましょう。

【⾓版】
写真を⻑⽅形や正⽅形など「四⾓形」の状態で使うこと。安定感と落ち着きを兼ね備えたデザインを⾏いやすい。

【切り抜き】
輪郭に沿って切り抜く⼿法。背景をなくすことで被写体が際⽴ち、ポップで動きのあるデザインになりやすい。

【起ち落とし 3⽅向】
写真をページの仕上がりいっぱいにレイアウトし、余⽩をなくした使い⽅。被写体の細部まで⾒せられ、ダイナミックな印象になる。

【起ち落とし 4⽅向】
上下左右すべての辺を裁ち落とすこと。写真の⼒を最⼤限に引き出したレイアウトになる。

【トリミング】
写真の⼀部を切り取る作業。デザイン的に不要な部分をカットするだけでなく、全体テーマをより明確に伝えられる。

写真のデザインにも様々な効果があります。同じ写真でも見せ方次第でイメージがガラリと変わるので、一番見せたいものをアピールできる表現方法をぜひ、試してみてください。


■実際にやってみよう!

前半はデザインの基本について学び、後半はパワーポイントを使い、実際に簡単なスマホデザインのモックアップ(原寸大の模型)を作成しました。参加者の皆さんは、自ら手を動かしてみる事で、新たな発見や便利なパワーポイントの使い方にも気づくことが出来たのではないでしょうか。鈴木さんのデモンストレーションは、みるみるうちにスマホデザインが出来上がり、参加者の皆さんはデザインに引き込まれていました!パワーポイントの便利な機能もご紹介くださり、明日からすぐに実践できそうですね!


ーー デザインを考えるコツを学び、そしてデモンストレーションを見ながら実際に手を動かして、デザインの世界に踏み込めた、とても素敵な時間となりました。鈴木さん、本日はありがとうございました!


にいがたヘルスケアアカデミー
受講生:新潟のヘルスケアをより良くしたい!と考えている県内外の方々
主催:ヘルスケアICT立県実現プロジェクト
運営:株式会社BSNアイネット・ハイズ株式会社
後援:新潟県
Twitterアカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。



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