【学校教育とICT】#04 教育のプロはICTのプロにならなくていい
こんにちは。所長です。
元ICT支援員の私が、教員として細々と勤務してそろそろ1年になりますが、とにかく様々なことが見えてきたと同時に、色々考えさせられることもありました。
ITのプロが教育のプロにはなれない?
教員免許を持つ先生の多くは通学の大学出身なので、多くのことを大学で学ばれているように感じます。
片や通信制大学出身の私は、理論や知識をテキストのみで理解しているので通学の学生さんのようにちょっとしたことを質問できる環境下ではありませんでした。
そのせいか現場で働いていても毎日「これでいいのか」と判断に苦慮する場面ばかりです。
元々はIT屋ですので、まだまだ教育のプロには程遠いレベル。
「ITのプロは教育のプロにはなれないんじゃ」と考えてしまいます。
教育のプロはITのプロになるべき?
そんな自己嫌悪な日々の中、悶々と思っているうちに
逆に考えてみました。
じゃあ教育のプロである先生方のITスキルはどうだろう。
私から見ると、「もう少しあったほうが・・」といったところです。
結局そういうことなんでしょうね。
すべての先生がITのプロになる必要はない。
半人前レベルの私が言うのもおこがましいですが、教育のプロである先生がITのプロになる必要はありません。
むしろITのプロはICT支援員がいるのですから、細かいことはそちらに任せればいいのです。
ただ、「教師なのだからチョーク1本でやっていくべき!」と豪語するのはそろそろ時代遅れかと思います。
過去にそんな先生をお見かけしましたが、それはハッキリ申し上げて先生の自己満足であり怠惰。
子どもの立場で指導されていないと思います。
教育のプロだからこそ実現できるICTの活用スタイルがある(はず)
これは最近感じている思いですが、残念ながら答え自体見えていませんし、漠然としか思えていません。
なんとなく、そんな気がするのです。
私を含め、多くの先生は「深い学び」のためにICTを活用されています。
そうした挑戦自体は間違いではありません。
ただ、そこから何かを見いださないと無駄に労力だけを消費することになりますので、先生も子どもたちも達成感を得られず徒労に終わってしまう危険性があります。
だからある程度ポイントを絞り、無駄な労力を使わずに効果を最大級引き出せる方法を見つけていく必要があると考えます。
ここが見つかると、非常に大きな活用能力にもなるし、誰にでもできるICT活用手段となるはずです。
とはいえ、背景として
・子どもの発達段階や実態
・ICTの環境
・子どものITスキル
・先生のITスキル
・使用するソフトやアプリの特性
などなど、数多くの条件が絡んでいますので、その道のりは非常に困難と言えます。
それでも誰かがやらなければ、子どもたちのITスキルも、先生のITスキルも向上しません。
失敗を恐れず、ひたすら取り組むしかないのです。
まとめ
あるTwitterのツイートでこのような意見がありました。
「教育の研究とは、教育の実験と思えるんです」
おっしゃるとおりだと思います。
学校でのICT活用もいわば実験です。
とにかく試してみて、上手くいけば成果として、上手くいかなかったら課題として改善を図る。これの繰り返しに尽きます。
先生は教育のプロですから、ITのスキルが高くなくてもいいのです。
でもせっかく高い技術や経験をお持ちなのですから、これにICTが上乗せすれば、ものすごい質の高い授業が展開できる。
これは断言できます。
一人一台になり現場は大変かと思いますが、まずは小さな操作からでもチャレンジし、近くにICT支援員がいればばどんどん相談したり活用したりしてほしいと思います。