デイリーマネジメントを体系化する

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このnoteでは、アイコミのコンサルタントが日々のお客様との関係性の中で気づいたこと・学んだことを通して組織が変わるヒントを発信していきます。
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事業部運営に参画することとなった管理職の方々のチームビルディング支援を行っています。皆さん管理職としての経験はあるのですが、経営レベルに視点を高め、共に組織をつくっていくための人材育成も兼ねていました。 
メンバー間の状況共有のため「日々のマネジメント行動を記録していきましょう」ということで、3ヵ月と期間を区切り、週次でそれぞれのマネジメントの計画化と行動記録を取るようにしました。1ヵ月単位で振り返りをしたのですが、その記載内容に日々の意識・関心の違いが如実にあらわれました。
 
Aさんは、自身に期待される役割と照らし合わせながら 
  ●月●日 
 「9:00- 労務管理チェック」 
 「10:00- 次期組織体制とリーダー検討」 
 「11:30- 棚卸資料の報告確認~作成引継ぎ」 
 組織のマネジメントイベントに加え、自身の意図やマネジメントテーマについて1週間分記載されており、その反省もメモされていました。 
 
 一方、Bさんは自分の手帳に書くかの如く  
 ●月●日 
 「9:00- 打ち合わせ」 
 「10:00- 打ち合わせ」
 「11:00- すり合わせ」 
 自身が行ったことや予定されていることのみ1週間分が記載されていました。 
 
 細かな記載ルールを決めなかった結果、アウトプットがはっきりと異なった状態が認識され、デイリーマネジメントの思考の違いによって普段メンバーに接する際のコミュニケーションでの意図の伝わり方にも影響を与えているのではないかと気づきが得られていました。

私もファシリテーターとして入り、この体験に基づき、メンバーで議論し、デイリーマネジメントに必要な3つの考えを整理しました。 
 
①やらなければならないことだけでなく、やるべきことに時間を割く
管理職という立場上、日々の労務管理や打ち合わせなどルーティンワークは沢山ありますが、それだけでは組織が前進しません。自分の役割からあるべきアウトプットを思考し、なすべきことの優先順位付けが大切ということです。
②マネジメントにおける自己の思考・行動傾向を理解する 
デイリーのマネジメントアクションにおいてもなぜそれを取り組まなければいけないのか・その結果どうだったのか、等マネジメントの意図や結果はなかなか共有されないものです。今回の事例では他者の記載内容を参照できたため、自分の関心領域やマネジメント上の行動が分かることになりマネジメント品質をあげる手掛かりになりました。

③意識的にメタ認知し、自分をコントロールする
メタ認知は「自分の認知行動を客観的に捉えること」と言われています。自分のマネジメント行動を俯瞰して捉え、足りているところ・足りていないところを考えるだけでもマネジメントの再現性に繋がるヒントにもなります。
 
このお客様では定期的にデイリーマネジメントを振り返りながら、管理職の能力だけに頼らない組織マネジメント体制を構築していこうとされています。マネジメント実務を、再現性のある組織力へと変えるチャレンジを続けています。

このnoteの投稿者:コンサルタント/渡邉 健
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