まいにち無職＃２４「無職最終日」
無職24日目。
早いもので、今日で無職も最終日である。
明日から約1ヵ月、北海道へ旅立つ。
明日は朝から晩まで移動ということで、今日はとにかく体力温存…と理由をつけて無職最終日をだらだらして過ごそうと思っている。
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今日は土曜日なので、母も仕事が休みだ。
いつものように朝ごはんを食べて、野良猫を観察し、その後は洗濯物をまわした。
朝イチで洗濯をして、乾き次第キャリーケースにつめてしまおう。
幸い天気も良いので、早いうちにカラカラに乾いてくれそうだ。
無職最終日も、いつも通り私らしく過ごそう。
そう思い、マフィンを焼くことにした。
今日はスーパーでおつとめ品のバナナを購入したので、おからパウダーとバナナを使った、低糖質なマフィンを作る。
いつもお世話になっている、yukapさんのレシピを拝借した。
おからとバナナの香りを吸い込めば、あっという間に幸せな気分でいっぱいになってしまう。
もちろん焼きたてを食べてもいいが、このマフィンは冷やしても美味しい。
しかも、3つ食べても糖質約15グラムという信じられない低糖質っぷり。拍手喝采である。
紅茶の茶葉を刻んで入れたり、ドライフルーツやナッツ、ココアパウダーなどなど、味のアレンジが効きそうなのも嬉しい。
完成したマフィンを冷蔵庫で寝かせている間、予約しておいた焼き鳥を受け取りに行った。
近所ではあるものの、ジリジリと太陽が照りつける道を歩くと、すぐに汗が噴き出る。
日陰の無い道をてくてく歩き、まだ温かい焼き鳥を受け取った。
最近は魚ばかり食べていたので、今日は久しぶりの肉だ。
今日は出発前日ということで、ぶりと鰹のお刺身、焼き鳥5種、きのこの炒め物、きゅうりとわかめの酢の物というスペシャルメニューとなった。
相変わらずお酒が飲みたくなるメニューだが、明日のために止めておいた。
大切な予定の前日は、暴飲暴食は避けたいところだ。
それにしてもこの無職期間で、ぶりと鰹、鯖のお刺身に大いにハマってしまったようだ。
スーパーでお買い得シールが貼られているとつい買ってしまう。
栄養たっぷりで、面倒な調理いらずでそのまま食べられるという最高の食べ物である。
そして、近所の焼き鳥屋さんの焼き鳥は最高で、どの居酒屋、どの焼き鳥テイクアウトのお店よりも私は美味しいと思っている。
サイドメニューも含めて、食べたいものをこれでもかと集めたおうちごはんであった。
仕事が休みの母と、お喋りしながらゆっくり味わって食べた。
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午後は、ソファでナッツをぼりぼり食べながら、YouTubeで猫の動画をたくさん見た。
なんとも無職らしい怠惰っぷりである。
しかし、明日からは怒涛の日々が始まる。
新しい環境で、自分に与えられた「仕事」をすることとなる。
夏、エアコンの効いた自分の部屋で過ごす昼下がりはあまりにも穏やか過ぎて、明日には青森を離れるという実感が湧いてこない。
見送ってくれる予定の母も、空港に着くまで実感湧かないかも〜なんて言っていた。
連日うちの庭に入り浸っている猫が、今日は朝1度だけ遊びに来たっきり、姿を見せない。
もはやいるのが当たり前で、いないと不安になってしまうくらい、居座っている野良猫。
最後のお別れをしたいがために、私は家の庭でしばらく待ち伏せすることにした。
最初は、どこで油を売っているんだ〜？と軽い気持ちであったが、あまりにも姿が見えないので心配になってきた。
まさか、轢かれていないだろうか。
猫動画の見過ぎかもしれないが、野良猫の生きる環境としては、住宅街は思ったよりハードなのではないかと思っている。
決して車通りが少ないわけではないし、少し行けば国道という、猫にとっては危険な環境だ。
最後のお別れはできないままか、と家に入ろうとしたその時、素知らぬ顔をしてヤツは現れた。
おい！待ってたぞ〜！と一気に心が緩む。
と思ったのも束の間、今日は機嫌が悪いのか、少し遊んだらすぐに隣家へ移動してしまった。
じゃあな、野良猫。達者でな。
私もなんとか生きるから、お前も生きろよ。
飼い猫でもないのにすごく寂しくなった私は、初めて仲良くなれた野良猫に、心からのエールを送った。
…と思ったら戻ってきて腹を見せて寝っ転がったので、少し笑った。
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気がつけばフォロワー様が200人を超えていた。
いつも読んでくださっている皆さまにも、最近ちらちらと読み始めたよという皆さまにも、心から感謝したい。
早いもので無職生活も24日目、最終日。
今回で「まいにち無職」は終わりとなる。
これからはリゾートバイト先での生活や、今まで通り私が書きたくなったことについて、自由に書いていこうと思う。
明日はタクシー、飛行機、飛行機、バス、フェリーという聞いているだけで気持ち悪くなりそうな大移動をする。
私あるあるの、興奮して寝付けないという現象が起こりそうであるが、そうなったら飛行機で爆睡してやろうと思う。
ああ、いよいよだ。腹を括ろう。
人生、本当に色々なことが起きる。
全部自分で選択しているようで、こういう運命だったのかもしれないとも思う。
なんにせよ明日は、人生何回目かの旅立ちの日だ。
青森の空気を胸いっぱいに吸い込んで、さらに北の、北海道へと向かうのである。