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ひとりじゃない
ありきたりな言葉だけれど、みんな、1人じゃない。
それでも、辛い。悲しい。寂しい。苦しい。
世界で自分が1番不幸なのではないかと思ってしまうくらい落ち込んだ日。
この苦しみから抜け出すことなんて、一生出来ないのではないかと怖くなった日。
自分のことが愛せなくて、好きになれなくて苦しんだ日。
人生、色々だ。
楽しいことばかりじゃないし、そもそも楽しいことだけやろう、感じよう、なんて都合のいい考えでは太刀打ちできない。
ままならないのが人生なのだと、最近よく思う。
精神科に通っていた時のことを、少しだけ書こうと思う。
私は専門学生のおそらく2年生だった頃から、卒業してチェーン店のカフェでアルバイトをしていた頃まで、クリニックに通っていた。
正確な通院期間は、覚えていない。
その時の精神状態はまあ良くなくて、バイトに行くまでの間に車に轢かれて死にたいと思っていたし、部屋でパニックになり1人さめざめと泣いてはインターネットで自殺について検索する日々であった。
SNSは、使い方を間違えると不幸を呼ぶツールだと思う。
しかしながら、孤独を感じていたあの頃の私にとって、SNSが大きな救いになったことも、また事実である。
自殺を選び、その様子を配信した女子高生のセンセーショナルな動画や、精神疾患をテーマに作られた楽曲を、繰り返し視聴しては心をなんとか保っていた。
それでも、常に不幸でしんどかったかと言われると、そうではない。
楽しかった思い出もありありと浮かんでくるし、クリニックに通っていたことも、今では客観的に語ることができるくらいだ。
心の病気を患い、薬を飲んで、日々をなんとかなんとか生きていく。
あの頃は大変だったけれど、あの頃の私がいなかったら、間違いなく今の私はいないのだ。
食べることが好きだ。
今となっては、自分に合った健康的な食生活を見つけることができた(と思っている)が、過去、私の食生活、食への執着は凄まじいものがあった。
小さい頃から甘いものが好きだった。
祖父母に合わせて薄味にされていた料理は、私の口には合わなかった。
用意されたご飯は食べないのに、アイスや菓子パン、スーパーのお惣菜はよく食べた。
オヤツも、祖母や母に用意してもらった量では足りず、家中を探しては何かしら食べていた。
今思えば、小さい頃から食への執着があったのだと思う。
高校を卒業し、仙台へ進学した。
その後盛岡に就職し、さらにその後、再び青森へと帰ってきた私。
青森に帰ってきて、今年の春で2年が経つ。
そしてそれは2年前の秋だったか、突然起きた。
いや、その前からじわじわと進んでいた。
張り詰めていた糸がぷつんと切れたのが、その時だったのだ。
私は、食べるのが怖くなった。
太ることが嫌で、怖くて、泣いた。
母の前で泣いて、喚いた。
こんなのは初めてだった。
私はいわゆる、過食嘔吐はしたことがないし、これからもするつもりはない。
しかしこの頃の私は、ほとんど摂食障害だったと思う。
食べちゃダメだと思えば思うほど食べたくなり、食べ過ぎてしまっては自分を責め、落ち込んだ。
それでも悪化せずに克服できたのは、恵まれた周りの環境と、「変わりたい」と強く願った私自身の努力なのだと思う。
あの日から、1年と数ヶ月。
美味しいものを、適量(たまに食べ過ぎるけど)食べられるようになった今の自分を、盛大に褒めてあげたい。
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この2冊は、私が最近購入した漫画である。
摂食障害や発達障害、アルコール依存を経験している著者が描いた、赤裸々なエッセイだ。
私はこれを読んで、強張っていた心がふっと緩み、深い呼吸をすることができた。
共感と、安心と、その他様々な感情が湧き起こった。
イラストも可愛らしく、深刻な内容すらもキャッチーに描かれている。
しんどい時でも読みやすく、寄り添ってくれるような、なんというかあったかい本だ。
ここでのネタバレは避けよう。
気になった方は是非、読んでみてほしい。
結論、何が言いたいかというと、「ひとりじゃなかった」ということだ。
この気持ちを共有できる人はこの世界に誰もいない、訳ではない。きっと。
SNSや、本、現実世界で、私とあなたは繋がることができる。
辛い思いを分け合うことはできなくとも、分かり合うことなら、少しはできるだろう。
これからまた辛い出来事が起ころうとも、なんとかなんとか、前を向いて深呼吸して、生きて行こうではないか。
【追記】
フォローしてくれた方が、300人を超えました。
改めて、読んでくださる全ての方々に感謝します。
ありがとうございます。
これからも、文乃をどうぞよろしくお願い致します!