昨日のTBSドラマ、御上先生役の松坂桃李のセリフ「闇を見たいなら、ボクを離すな!!」がすごかった。
昨晩のTBS系の9時からのドラマ『御上(みかみ)先生』。学校ものは期待外れが多いが、今回の松坂桃李主演のドラマは初回はどうかなと観ていたが、松坂の雰囲気が映画『新聞記者』をさらにバージョンアップしたようで、凄みがあった。今後に大いに期待できそうだ。
25年1月20日 TBS系 日曜9時ドラマ「御上先生」 第1回あらすじ
(ネタバレあり)
東大卒でエリート文科省官僚の御上孝(みかみ・たかし/松坂)は、新たに設立された“官僚派遣制度”によって、県内トップの東大合格者を誇る私立隣徳学院に赴任する。エリート官僚にくだされた実質の左遷人事だった。
御上が3年2組の担任となったことで、これまで担任を務めていた是枝文香(吉岡里帆)は副担任に降格。進学校で東大を目指す29人の生徒たちは、担任が途中で変わることに不満を抱く。特に成績優秀で報道部の神崎拓斗(奥平大兼)は、「できんの? 授業」と御上を挑発。29人の情報をすべて把握している御上は、神崎が教師同士の不倫問題を暴いた校内新聞を発行したことや、年度末試験で神崎が解けなかった問題について触れる。これまであらゆる試験にトップで合格してきたという御上は、その問題を解説してみせた。
御上は「キミたち、自分のことエリートだと思ってる?」と呼びかける。エリートの意味がラテン語で“神に選ばれた人”であることを伝えると、学歴や社会的地位・収入を目指す生徒たちのことを「ただの“上級国民予備軍”だ」と言い放った。
神崎は“文科省の闇”として、御上が文科省から民間研究機関への天下りをあっせんしており、隣徳学院に左遷されたという校内新聞を貼りだす。学校中が騒ぐ中、御上は文科省内であっせんをリークされ、ほとぼりがさめるまで隣徳学院に派遣された事実を認めた。しかし実際は天下りのあっせんはしていないという。
誰かに罪を被せられても左遷を受け入れたのは「日本の教育を変えるために文科省に残りたかったからだ」と語った。「官僚が出世したいと思ったら手を汚さずに上には行けない。自分の“理想”なんてものは横に置いて進んでいく先で、ようやくこの国の行政とやらに参加する資格ができる・・・・・かもしれない」と明かした。さらに神崎に「キミが記事にしたこは、“闇”なんて御大層なものじゃない。ただの日常だよ」と伝え、「もし本当に闇を見る気があるなら、今日の放課後、ここで話そう」と誘う。
御上のもとにやってきた神崎は、自分が記事にした不倫教師の生活が一変したことを突きつけられる。さらに御上は、神崎が書いた不倫記事と国家公務員試験で起きた刺殺事件がつながっていると語る。「気づいちゃったんだよね。闇の中で、その事件と僕の不正とこの学校と文科省が、つながっているかもしれないことに」と告げた。また“ブラジルで蝶が羽ばたくとテキサスで竜巻が起こる”というカオス理論の「バタフライエフェクト」を挙げ、蝶は羽ばたいているだけで、自分の羽ばたきが大勢の人を傷つけることを知らないと語る。御上は「なんの痛みもなく。人は人を殺すことがある。本当の闇を見たければ、僕を手放すな」と告げた。