左馬刻様が合歓とMTCで石川に行く話【地震へ寄付】

「福梅食わせろ、ごらあ!」
「左馬刻くん、ニュース見てないようですね」
「あん?   銃兎、どうした」
「今、石川県は大変なことになってるんですよ」
「ああ、被災して小官は今すぐヘリで行きたいところだ」

左馬刻はYahooニュースで能登半島地震の惨事を目にした。
「こうなったら、ハマのプライドにかけて石川支援しに行くしかねえな。合歓も呼ぶか」

洗脳が解けて、一緒の部屋で暮らす妹合歓も呼び、話しかけた。
「合歓よぉ、理鶯のゲテモノ炊き出し防ぐためにもついてきてくれねえか」
「お兄ちゃんが私を頼ってくれるなら喜んで行くよ」

ボランティアをようやく受け入れ始めた被災地にヘリで駆けつけたMTC+碧棺合歓。

「寒い……被災者の方はもっと寒い思いをしてるはず」
合歓は初期衣装な黒ニットにたわわの胸を揺らして言った。
「まだガレキがやべぇな。火事場泥棒するヤツはデビルマンよろしくぶっ飛ばしてやんよぉ!」
左馬刻はタバコを吸いながら携帯灰皿に捨てた。

「それにしても、正月早々こんな始まり方をするとは思わなかったですね」
メガネをクイクイさせながら銃兎が悲しげな声で言った。

「小官の力の見せどころだ。料理を振る舞うしかない」
「理鶯、オメーは食材を切るくらいでいい。この前コウモリを食わしてきたことは忘れてねえからな」
「ふむ。そこまで小官には信頼がないか」

「にしても、理鶯くんにリュック背負わせてるけど何入れてきたの?」
「20本の魔法瓶な水筒にコーンスープ入れてあるんだ。それを被災者に振る舞う」

左馬刻は通りすがりの県民らしき方に声をかけると理鶯にスープを取り出させ、紙コップに注ぎ渡した。
「いいんですか?」
「ああ、任侠に生きる人間。こういう時に役に立てなくて何がヤクザだ。ハマを代表してオレは生きる」
「ありがとうございます」

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