ヘリテージデザインの流行から考える今後のカメラ
Nikonの「Zfc」をはじめ、同「Zf」、OMSYSTEMの「OM-3」とヘリテージデザインと呼ばれるカメラが話題になることが増えましたね。
一般的にはヘリテージデザインがウケて売れているという認識だと思うのですが、本当にそうでしょうか。
私はヘリテージ（伝統的）なデザインだから売れたわけではないと思うのです。
※本日の記事は個人的な妄想全開でお送りします。
カメラの機能は完成してしまっている
カメラの機能は現在ではほぼ完成してしまっていて、一般的な用途ではほぼ差がない状態になっています。（実際には機能の差はあるが一般的な目で見ると何が違うのかわからない領域）
そのため新たにカメラを買う層からすると値段くらいしか違いがわからない状態です。
デザインという特徴で差別化できた
そんな時に出てきたのがヘリテージデザインのカメラでした。（あるいはその前からフジフィルムがやってたことかもしれませんが）
これによって機能的に違いが見えないカメラという製品にデザインという選択ポイントが生まれました。
カメラを買おうとしていたけど違いが分からなくて何を買っていいかわからなかった層に対して機能以外の選択肢を提示することができた、その結果売れたのではないか。
つまり”ヘリテージデザインだから”売れたというよりほかとは異なる選択肢としてデザインという差別化ができたから売れたのだと思うわけです。
これからのカメラはコンセプトかも
このことから一般的なカメラ購買層が求めているのは何でもできる万能機ではなく、目に見える差別化されたコンセプトを持つ専用機なんじゃないでしょうか。
思えば「GR」や「F100シリーズ」、「Leica」など今話題になりやすいプロダクトはなにか特徴的なコンセプトを持っています。
これからのカメラはどんな機能を持っているかではなく、そのカメラはどんなカメラなのか。そのコンセプトをはっきりと具現化でき他の製品と差別化できたカメラが売れていくのかもしれないと思いました。
って、SIGMAからそんなカメラが出たじゃん
そんなことを考えて記事を温めていたら先日、「SIGMA」から「BF」というカメラが突然発表されました。
これはまさしくコンセプト全振りのカメラです。こういう製品がまさに増えていくんじゃないかと私は考えています。
写真しか撮れないカメラ、一生使えるラグジュアリーなカメラ、そんな尖ったカメラたちが増えていくかもしれないと思うととても楽しみです。
この記事を「BF」が出る前に出したかった…ちょっと悔しいです（笑）