「合理的に失敗する」という話
「合理的に失敗する」という話
cf.
「人間や組織は合理的に失敗する」
#菊澤研宗 #山口周
#取引コスト理論 #損得計算原理
組織の不条理を超えるために、求められる「主観的な価値判断」
その1 人間や組織は合理的に失敗する - Executive Foresight Online:日立
https://www.foresight.ext.hitachi.co.jp/_ct/17347240
菊澤研宗〝日本における組織の不条理は、決して無知や非合理な考え方のために起きているのではなく、むしろ一人一人がこのように損得計算して合理的に行動した結果として起きています。〟
どうして「合理的に失敗する」のかというと、個人が(損失を受けないように)とりあえず自分だけは助かろうとした結果、同じ組織にいる全員が損失を回避することで、合理的に過(あやま)ちを選択してしまうからです。
※敵が身近にいません。
注意したいのは、誰もが「一時的に」損失を回避しているだけで、積極的に利益を求めたのではないという点です。特定の人物だけが利益を受けるのであれば足をひっぱりますが、全員が損をするのであれば結果それが自滅するとしても集団としては選んでしまいます。#チャップリンの頭のない怪物
cf.
「主観的な価値判断」
#菊澤研宗 #山口周
#取引コスト理論 #損得計算原理
組織の不条理を超えるために、求められる「主観的な価値判断」
その2 リーダーに求められる条件とは - Executive Foresight Online:日立
https://www.foresight.ext.hitachi.co.jp/_ct/17347241
菊澤研宗〝人事研修で、「リーダーの条件は何ですか」と聞かれたとき、僕はこう言っています。「主観的に価値判断して、それに対する責任がとれるかどうか」だと。ところが、それがなかなか難しい条件なのです。〟
死に様は一瞬。生き方の切り口。
私見として、多くのリーダーの生き方は美しくありません。様(さま)になっていません。
美しくないというより恰好良くありません。
真善美でもなく、正義でもなく人徳をもって英断できるリーダーであることです。
cf.
『六韜』「文韜」
「人の死を免れしめ、人の難を解き、人の患を救い、人の急を済う者は徳なり」
とはいえ、そうした英雄を求めるのもどうかと考えますが。
cf.
「英雄がいない国は不幸だ」
「そうではない。英雄を必要とする国が不幸なのだ」
ベルトルト・ブレヒト『ガリレイの生涯』
昨今の組織における各人のリベラルアーツ(一般教養)の質はかなり低下しており、その意義さえ問われています。
日常生活に内包する知(※)を自覚できないことが「歴史なんていらない」「数学が何の役に立つの?」という思考につながるのでしょう。
※FB「知は力なり」の知識。
事実、多くの人は古典物理学でさえ理解せずにスマートフォンを使っています。
(相対性理論を使わないと位置情報や時刻もマトモに計算できません。)
情報過多となり、本質を知らず見過ごして、表面的な事象のみ感じているのが現実でしょう。
ただ、リベラルアーツに関しては、瀧本哲史の『武器としての決断思考』が2011年ですから、22歳の青年は35歳の中堅になっており、これから多くが変わる可能性があります。
さて、リーダーの主観の根底に、日本の美術品や工芸品があるべきではないかというのが私の意見です。
別に『風姿花伝』を解説できるようになれといっている訳ではありません。月に一度は美術館なり博物館で楽しみましょうということです。
また、それらを所有する必要はありません。
(私は磁器好きですが、家に置いていたら絶対に割ってしまいます。)
できればお茶やお花の資格があったほうが好ましいですが、なくても扇子(せんす)と袱紗(ふくさ)くらいは揃えておきましょうということです。#そなえあれば
あと、富士山の高さは覚えておいたほうがイイです。
陽徳は階段です。誰の目にも明らかな陽徳を重ねれば重ねるほど高みにいけます。一方、陰徳は穴埋めです。人に知られず危険な穴を埋めることで誰かがいつか助かります。(了