「電子書籍か紙本か」という話
「電子書籍か紙本か」という話
電子書籍も紙本も、両方買う人が私の予想よりも多くて、それもそうかと思うのです。
平和を祈りつつ、少し考えてみましょう。
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ようこそ。門松一里です。静かに書いています。
という話は、調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。※虚構も少なからず入っています。
※本当はノワール作家です。
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さっと読みたい場合や検索したいときは電子書籍のほうが楽ですし、じっくり読みたいのであれば紙本のほうが好みです。
(発光させる加法混合(RGB)に対して、古典的な反射させる減法混合(CMYK)の違いでもあります。)
紙本の場合は立ち読みができますが、電子書籍は冒頭しか読めません。倒叙記述の推理小説は別として。#blackjoke
他の人が考えた謎解きは私はあまり興味がありません。そうそう都合よく何かが起こる訳はないので。
凶悪犯罪が顔見知りの犯行である確率が高いように、何かしらの兆候はあるものです。
#六次の隔たり が仮説としても、エルデシュ数は事実です。#blackjoke
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電子システムの構築により、中途半端なものは消えつつあります。コミックは紙本でもシュリンク包装され、立ち読みができなくなっています。
まあその分、保存用・鑑賞用・布教用と三冊買うようですが。
映画も昔は途中入場ができました。出張のついでに途中から観て、また時間があるときに中途半端な部分から観ていました。
頭の中でストーリーを追うのですが、どうにかつながるものです。
そのせいもあってか、同じ映画を最初から最後まで観ることが(私は)少ないです。
ストリーミングや物理DVDであっても同じように(YouTubeのクリップ画像のように)好きなシーンだけを気ままに観ています。
ただ、最近は物理DVDやBlu-rayを買っています。
Amazon Prime Video や Netflix を否定している訳ではありません。
単純に私の好きな映画はマイナーで、あったとしても販売されませんし、レンタルされている期間も短いため、観たいのであれば物理DVD / Blu-rayを買うしかないのです。
また、小説では自主規制やその他の事情によって内容が変わっている場合があります。
たとえば、野阿梓『花狩人』(早川書房、1984年)の電子書籍は、紙本初版にあった中島梓(栗本薫)(1953-2009)の解説がありません。
Kindle版は6刷(一九九五年五月発行)を底本としているので、紙本も重版の途中で解説が消えたのかもしれません。
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人間は第一印象(ファーストインプレッション)が強く残る傾向にあります。
どうしても、そうなってしまうのです。
『ブレードランナー』(Blade Runner, 1982)はどのバージョンでもデッカードのモノローグが脳裏に響きます。
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他には、海外俳優の生の声と、日本語吹替版と両方楽しみたいとすれば、物理のほうが楽です。
BR好きなら、全部の台詞を覚えているでしょうけれど。
終活で物理資料を大量に処分したのに、こんな〝ゴミ〟をまた集めることになるとは……。
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『サムライ』(Le Samouraï, 1967)なんて幼いころにTVで一度観ただけなので、流石にもう記憶が霞(かす)んでしまったので、DVDを買いました。
(途中に吹替のない部分は仏語と日本語字幕でした。)
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本を書くのに資料が必要ですが、それを集めるのは(手間ですが)簡単です。
(あるとき人件費を含めて会社員の年収ほど金をかけて書いた本が売れなかったことがあります。)
前は特注の書架を使っていたのですが、上半分を使わないので解体処分しました。
https://twitter.com/ichirikadomatsu/status/1024687754855120897?s=20
今はカラーボックスに千冊ほど入れています。
(亡くなったときに、全部簡単に処分できるようにしました。)
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基本は物理の紙本は読んだら、すぐに売るか寄贈するかします。
今後資料として使う場合は、その部分と奥付(著者名や署名などの刷情報が書いてある部分)をデジタルで残します。
該当箇所だけ撮影すると、どの本(の何刷)に書いてあるか分からなくなるためです。
(『ブレードランナー』もいろいろなバージョンがあって、分からなくて田中泰延さんに聞きましたもの。#感謝)
私の資料は亡くなったら誰も使わないので、捨ててしまいます。
マイナーな映画や書籍の資料はゴミになってしまうでしょうし、名作と呼ばれるような『サムライ』や『ブレードランナー』は何度も再販されるでしょう。
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資料としての作品であれば一部だけ残っていればいいので、前述のようにデジタルで記録して処分します。
ある古物屋が亡くなったとき、残っていたのはイマイチのものばかりだったそうです。イイ商売をしていたんでしょうね。(了
ご高覧、感謝です。 サポートによる調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。 ※虚構も少なからず入っています。