【レンズ】超三元とは?【Canon RF28-70mm F2 L USM】
本記事では、「超三元」と呼ばれるカメラ用レンズについて解説していきます。
超三元とは?
「超三元(ちょうさんげん)」とは、全焦点距離域で開放F値が2通しのズームレンズのことを指します。
F2.8通しの大三元レンズ以上の明るさ・ボケ味を持ち、単焦点レンズに匹敵する光学性能を兼ね備えたズームレンズになっています。
「超三元」の名前の由来としては、一節には「大三元をも超えるズームレンズだ」というユーザーの声が元になっているとされています。また、大三元・小三元と同じように、実際に存在する麻雀の役でもあります。
F値固定のズームレンズをまとめると、以下のようになります。(標準域)
・小三元:F4通し
・大三元:F2.8通し
・超三元:F2通し
超三元レンズのラインナップ
世界初のフルサイズ用のF2通しズームレンズとしては、SIGMAからEFマウント用レンズ「24-35mm F2 DG HSM | Art」が2015年に発売されています。しかし、焦点距離が24〜35mmという限られた数値だったこともあり、それほど注目を集めていませんでした。
そんな中、Canonの新時代のマウントシステム:RFマウントに対応したレンズとして、「RF28-70mm F2 L USM」が2018年12月に発売されました。
超三元レンズ:Canon RF28-70mm F2 L USMについて
Canon RF28-70mm F2 L USMとは、CanonのRFレンズの中でも特に光学性能に優れたズームレンズです。
同じRFレンズシリーズの標準ズームレンズとして、大三元の「RF24-70mm F2.8 L IS USM」もラインナップされていますが、それをも凌ぐ、Canonの技術力の結晶とも言えるレンズになっています。
ズーム全域でF2という絞り値を持っていることから、単焦点レンズ並みの表現力を持っているのはもちろんのこと、28mm、35mm、50mm、70mmの単焦点レンズをひとまとめにしたような利便性も兼ね備えています。
このレンズのデメリットとしては、①価格の高さ、②動画撮影時のブリージング、③サイズ・重量の大型化が挙げられます。
超三元レンズ「Canon RF28-70mm F2 L USM」のデメリット:①価格の高さ
実売価格が37万円前後で、標準ズームレンズの価格としては非常に高額になっています。
「RF24-70mm F2.8 L IS USM」よりも10万円ほど高く、おいそれと買える金額ではありません。
超三元レンズ「Canon RF28-70mm F2 L USM」のデメリット:②動画撮影時のブリージング
スチルメインの人にはあまり関係ありませんが、「RF28-70mm F2 L USM」はブリージングが発生します。
ブリージングとは、フォーカスが移動したときに発生する画角の変化のことです。
動画撮影に使いたい場合、ブリージングが許容範囲かどうか下調べして購入するようにしましょう。
超三元レンズ「Canon RF28-70mm F2 L USM」のデメリット:③サイズ・重量の大型化
高い光学性能に比例するように、サイズ・重量も大型化してしまっています。
重量はなんと約1430g。単焦点レンズを複数持ち歩くことを考えると軽いものの、カメラに装着したまま長時間撮影するのは至難の技です。
また、フィルター径が95mmという超大型サイズになっており、フィルターの高額化はもちろんのこと、別のレンズとの使い回しが難しくなっています。