なにしの39球　後編

前編では緊急事態宣言中のプレゼント企画までをご紹介しました。5月が終わった時点で13弾まで完了していましたが、遅れは否めませんでしたし、先行きも不透明な中、継続的にリリースを出していくにはマンパワーが足りない状況でした。

そこで、そこにパワーをかけられる人員を集めて、チームで取り組んでいくことになります。各メンバー必死に知恵を出し、ここから一気に6月から9月が終わるまでの4ヶ月の間に怒涛の18個を出していきます。そのなかからいくつか印象に残ったものをご紹介！

盛大な空振り！「6Ｇプラン」

これは「外出自粛中（G）、愚痴も言わず（G）、我慢して（G）、頑張った（G）あなたは、ゴロゴロ（GG）していい！

名前とは裏腹にただのアナログなプランで、一回の予約で2部屋使えるという内容です。思いとしては緊急事態宣言中ずーっと家で子供と一緒だったお母さんに、ちょっとだけでも1人のゆっくりした時間を過ごしてもらえればという思いが込められています。

絶対売れるし、なんならテレビにも取り上げられちゃうかもなぁー、とか思ってたんですけど、予約は0件で見事な空振りに終わりました。

ツーベースヒットの「皿マグロプラン」

まずネーミングが意味不明なんですが、正式名称は「皿だ！マグロだ！いや、皿がマグロだ！プラン」です。そう、スーパーマンを見つけた時に言った有名なあのセリフ「鳥だ！飛行機だ！いや、スーパーマンだ！」をもじっています（と言ってみなさんわかるんでしょうかね？）。

名前はふざけてますが、内容は本格派。まるでお皿のような大きさの神奈川県の三崎マグロと神奈川県の酒蔵、川西屋酒造の希少な地酒「隆」の金ラベルがついた豪華なプランです。こちらは多くの方にご予約いただき、ヒットプランとなりました。左中間を破るツーベースって感じです。

大飛球の「言い値プラン」

こちらはその名の通り、お客様の「言い値」で宿泊料金を決めていただくというもの。採算度外視（マジでコロナウイルス勘弁プランであんなことになったにもかかわらず懲りてない！）で、とにかく話題になる事、お客様に楽しんでもらう事を目的にリリースしました。

結果としては、1件テレビにも取り上げられて大成功！え？それでお客様からだいたいいくら位お代をいただいたのかって？

それはまぁね、いいじゃないですか。「言い値」はあくまでも「言い値」だった。とでも言っておきましょうか。東京ドームで大飛球を打ち上げたけど、天井に当たって結局ショートフライみたいな感じですね。ただ、話題性を狙いにいって、狙い通りできたということは非常に手応えを感じた一打となりました。

言い値プランが31弾で、残り3ヶ月半で8個という事で、先が見えてきた感じですね。しかしながら、この時期から急激に忙しくなっていき、追い込まれていくことに。。。

GOTOによる旅行需要の急回復でてんやわんやに

7月後半から8月中旬にかけてのコロナ第二波がいったんは落ち着き、10月からはGOTOトラベルで東京在住の方も割引適用、また、地域共通クーポン発行開始となり、そのあたりから需要が急回復していきます。

さすがにその需要急変への対応で我々もてんやわんやの必死のパッチでした。その結果、390年祭りを停滞させてしまい、10月はなんと１つもリリースできませんでした。なので残り2ヶ月で8個となり、またまた追い込まれる状況に。。。

しかし！

非常にタイトなスケジュールでしたが、なにも一の湯は営業部だけで仕事しているわけではありません。商品開発部が強力にバックアップをし、魅力的な商品（武器）を授けてくれます。

カニしゃぶや、1匹まるごとの立派なズワイガニ、こだわりのオリジナルシャンプーなど、お客様に喜んでもらうぞっという気持ちでお届けできました。そして、最後の39弾を先日、無事にリリース完了することができました。

ラストは想いをこめた39弾！

そしてラストの39弾は皆さまに10年後の2030年に向けた未来への手紙を書いてもらい、それをタイムカプセルに埋めて一の湯の創業400周年を共に祝いましょうという企画です（手紙を送っていただいた方には10年後に使える宿泊券をプレゼント）。最後の1球なので、今まで以上に思いを込めて作りました。

色々ありすぎた一年で、大変じゃなかった人なんて一人もいないんじゃないかと思います。なかなか先の未来への展望が明るく考えられない状況ですが、10年後に「コロナの時ってみんな大変だったよなぁ〜」って笑えていたら最高だよなっと思ったんですね。大人になったらタイムカプセルを埋める機会なんてそうそう無いですから、この激動の2020年を振り返るのはより意味があるのでは無いかと。

10年後の一の湯はどのように成長しているのか？そして自分はどれだけ成長できてるか？子供に恥じない生き方ができてるだろうか？家族みんなで健康に暮らせているだろうか？自分の親、兄弟家族は健康でいてくれてるだろうか？そんな事を想像しているとね、ちょっとアレがちょちょぎれちゃいますね。最近すぐ感動するわ。

皆さんは次の10年をどう生きていきますか？皆様からのお手紙お待ちしております。

個人的にはこのコロナ禍の中で、39個の企画を通して、非常に成長できた1年でした。だって、あんなにしんどかった去年の台風の時を振り返って「今思えば台風の頃なんて全然大したことなかったですね、ヒャッハッハ！」っとメンバー同士で笑ってるんですから。自分も含めてみんな変化への対応力がついたんだな～としみじみ。

しかし、これからもこんなに1年って一瞬で過ぎ去っていくんでしょうか？10年後なんてあっという間に来ちゃうかもしれないですね。

創業390年祭りは2020年で一旦終わりますが、一の湯がこれからも皆さまに喜んでもらえる宿になれるよう、お得な企画や面白い企画をお届けしていきますので、ご期待ください。

サンキュー！