グロービス経営大学院の学位授与式で感じた「心地よさ」の正体
今日はグロービス経営大学院のMBA学位授与式だった。
出席するのは今回が2回目。去年は初めてだったから、いろんなところにめまぐるしく目を向けていたけど、今年は何がどうなるかが分かっている。
ので、何となく前回感じた「心地よさ」みたいな感覚がどこから生まれてくるのかに注意を向ける。すると、そこには微妙に「懐かしさ」のような気分も含まれているように思えてきた。
なるほど。大学院の修士のころを思い出していたのか。
9年間の会社勤めの後に通った大学は、国籍も年齢も仕事のバックグラウンドもバラバラなメンバーが集まる場所で、仕事をしている人もいれば、結婚している(子どもがいる)人もいるし、仕事をはじめて5年くらいの人もいれば、定年退職後にプログラムをはじめる人もいた。
そのころは、まだダイバーシティという言葉は使われてなかったけど、環境としてはダイバーシティそのもので、だから学びのリソースはクラスでインプットする情報だけではなく、その前や後のクラスメートとの対話が学びを深め、複眼的にとらえるうえでとても大きな役割を果たしていた。
今日の学位授与式に集うメンバーの顔ぶれから、そのころに感じていたいろんなことを思い出したのだと思う。
「修士課程が終わりました」みたいな若々しい人もいれば、「来賓の挨拶でいらっしゃったんですか?」と尋ねたくなるほどの貫禄の人もいる。
落ち着いた和服の女性は「小料理屋をはじめてかれこれ10年になります」くらいの「こなれ感」を醸し出しているし、同じく和装ではあるけど、「吉田洋な着くずし感!」と声をかけたくなる女性もいる。
卒業生代表で挨拶した3人の学生の方々が語る、MBAを志した理由や、この2年間のたいへんさや楽しさ、そしてこれから実現したいことを聞いても、多様な仲間が集い、互いに影響を与え合いながら、この間にいろんなことが大きく変わっていったことがよく分かる。
学位授与式で感じた「心地よさ」の正体は、多様な仲間から成る学びのコミュニティが生み出す「心地よさ」なんだろうなと思った。