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~第184回~「新嘗祭と敬神講社大祭」

11月23日は「新嘗祭」と「敬神講社大祭」を斎行いたします。
新嘗祭は五穀豊穣を感謝する大祭です。
氷川神社では、この新嘗祭と併せて敬神講社の祭りを行い、祭典中には神楽を奏します。
大祭に奉仕するため、神職は前日より参籠をして潔斎致します。

ところで「敬神」とは、文字通り「神を敬うこと」。
「講」は神社や仏閣への参詣や寄進などをする信者の集まりのことを言います。

江戸時代は町人(庶民)が文化の主役となった時代でした。
信仰についても同様で、伊勢などに参ることが流行しますが、最たる例が「富士講」でしょう。

氷川神社の信仰についても、社家が中心となり武蔵国一円に「氷川講」が結成され、各村々の五穀豊穣・商売繁盛など様々な祈願が行われました。
宝暦年間(1751-1764)には太々神楽奉納が盛んに行われていましたが、自然災害や神主たちの社務繁多により一時衰退してしまいました。
その後、寛政元年(1789)に復興し36座の神楽が奉納され、天保年間(1830-1843)には講が最盛期を迎えました。

そして新嘗祭。
古来、日本人は春になると祈年祭で神様に豊作を祈り、秋には新嘗祭で神さまに収穫に感謝をして一年を過ごしてきました。
神様への気持ちは、日本人が時代も地域も身分も関係なく、生活の中で大切にしてきた心です。

〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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