悔し涙(9月27日 広島vs阪神●)
(写真は9/28)
9月27日 広島vs阪神(マツダスタジアム) 3-2/●
月曜以来、4日ぶりの試合。
引き続き、自力優勝は失われているものの、リーグ優勝の可能性をつなぐためにはもう1敗もできないというしんどい状況が続いている。
先発はこれまでマツダスタジアムの試合では無傷の7連勝中の大竹投手。
しかし1回の裏、先頭秋山選手がヒットで出塁、ランナーにプレッシャーをかけられながらの投球となり、4番手小園選手もヒット、5番手の坂倉選手のタイムリーで2-0と先制点を奪われた。
そこから両者0を並べていき7回表、先頭の佐藤輝明選手がホームランで1点を返す。
さらに8回の表、近本選手のヒットから繋いで森下選手のタイムリーで2-2の同点に。
9回表、1アウト満塁のチャンスを作るも得点につなげることができず、試合は延長戦に入った。
桐敷、岩崎、石井、ゲラと繋いできた阪神は、11回に先発から中継ぎ待機にまわっていた村上投手を登板させた。
村上投手は先発の中では若手だけれど、いつの間にか貫禄が増している。簡単には打てないぞという雰囲気があるし、実際に余裕を持って3者凡退で繋いだように見えた。
12回表も追加点は得られず、同点のまま迎えた12回の裏。
再び村上投手がマウンドに上がる。
明日は東京、明後日は甲子園と移動の続く試合日程の中、「何かあった時のために」中継ぎ待機となったはずだし、まだ富田投手や岡留投手がいるのに…と思いながら見ていた。
そして2番手、代打野間選手への5球目、1塁ゴロを大山選手が捕球、カバーに向かっていた村上投手へトスするも悪送球となり2塁へと出塁されてしまった。
そうして代打末包選手を迎え、サヨナラヒットで3-2の敗戦となった。
この日は今シーズン最後のマツダスタジアムでの試合だった。
レフトスタンドへ挨拶に向かう選手の中、帽子で顔を隠して村上投手が泣いていた。
桐敷投手と岩崎投手が両脇に立ち、島本投手や石井投手も気遣わしげな表情で村上投手を見ている。
リリーフはみんなこの悔しさを経験したことがあって、それをこうやって支え合いながら乗り越えてきたんだろうな、と思う場面だった。
急な配置転換で、とか、イニング跨ぎで、とかいろいろ思うことはある。
けれど村上投手は昨年MVPを取った投手なのだし、もちろん抑えるつもりでマウンドに上がって、だからこそこんなに悔しいのだろう。
先発投手は「自分が試合をつくる」と思ってマウンドに立っていると思う。一方、リリーフは、皆で作った試合を壊さないよう守る役割があると思う。
先発でどんなしんどい、援護のない試合をしていても表情に出すことがなかった村上投手が、こんな悔し涙を見せるというのは、その役割の違いによるところもあるのかもしれない。
この悔しさを乗り越えた、来年の村上投手がますます楽しみだなと思いました。
阪神:大竹/桐敷、岩崎、石井、ゲラ、村上-坂本、梅野
広島:大瀬良/黒原、ハーン、栗林、森浦、島内-會澤
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