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2位浮上、引退発表、準備の力(9月13日〜9月14日/阪神vs広島○○)

(写真は9/7)


9月13日(甲子園球場) 阪神vs広島 7-3/○


 7連戦3日目がゲリラ豪雨のために中止となった翌日。
 昨日の映像では球場内コンコースにまで浸水していたのでどうなることやらと思っていたのだけど、一夜明けたグラウンドは見事に整備され、無事試合は開催されることとなった。改めて、阪神園芸さんはもちろん甲子園球場のスタッフの方々の働きあってこその日常なのだなと思う。

 今日の先発は復帰4戦目となる髙橋遥人投手。広島戦の先発は3戦目だ。

 1回表、1点を先制されての試合スタート。
 2回裏、前川選手のヒットを梅野捕手が繋いで髙橋投手のピッチャー返しで満塁。からの近本選手の選んだ四球で1-1の同点に。
 4回裏、梅野捕手の四球、木浪選手のヒット、髙橋投手の送りバントと下位が繋いで、近本選手のタイムリーで3-1。さらに中野選手がつなぎ、森下選手の打席で、広島サード(小園選手)の後逸があり4-1。

 今シーズンの広島はとにかく守備が素晴らしい、付け入る隙のなかなかないチームというイメージだったのだけど、ここにきて守備に疲れが出てきているのだろうか……と思う。

 5回裏、佐藤輝明選手、前川選手とヒットを放って梅野捕手の送りバント、木浪選手の四球とつないで出来上がった満塁をまたしても近本選手が四球を選んで押し出し5-1。

 6回表、ここまで素晴らしい投球を見せていた髙橋投手だけれど、この回先頭の上本選手にデッドボールを出してしまい、そこから暴投なども絡んでノーアウト満塁のピンチができてしまった。
 ここから2失点で2アウトをとったところで投手交代。球数は85、復帰してからはおそらく100球までと制限をかけての投球だと思うのだけど、少し疲れが出たのかなと思ったイニングだった。

 代わってマウンドにあがったのは石井大智投手。4球で三振を奪う見事なリリーフだった。
 髙橋投手のピンチを石井投手が救うという展開は、8月23日のマツダスタジアムでの試合を思い出す。

 6回裏、先頭森下選手へのデッドボールから繋いで前川選手のタイムリーツーベースで6-3。
 さらに7回裏、森下選手が4試合連続のホームランを繰り出し7-3。

 リリーフは石井投手の後、桐敷投手が2イニング、そして9回岩崎投手と抑えて試合終了。先発全員に安打が出た試合で、リーグ2位に浮上した。髙橋遥人投手はこれで4勝目。

阪神:髙橋/石井、桐敷、岩崎-梅野
広島:大瀬良/塹江、中﨑、大道、遠藤-會澤



秋山拓巳投手の引退発表

 9月13日、秋山拓巳投手の引退発表があった。
 私は2022年春にドキュメンタリー本を読んで野球を見るようになったのだけど、最初はひとまずDAZNに入ってみたものの、どこを応援しているということもなく、いろんなチームの試合を見ていた。
 そんな中、初めて見た阪神の試合が秋山投手の先発試合だった。
 ちょうど岩崎選手とヒーローインタビューをされた日(2022年4月28日)で、その後、色々あって2023年はシーズンの頭から阪神を応援することになって今に至る。

 2024年の春キャンプに行った時、岩崎投手、髙橋遥人投手とともにブルペンに入っている秋山投手を見た。
 いろいろ試行錯誤をしながら投げていることが伝わる、切実な投球で、こんなブルペンを見てしまったら応援するしかない、と思っていた。
 ルーキーの輝ける未来の眩しさにわくわくするのと同じくらい、ベテランの奮闘や粘り、献身そのほかいろいろ、その選手なりのあり方をみることが野球の醍醐味だなと感じた場面でもあった。

 私は秋山投手の全盛期に間に合うことができなかった。
 野球というのは膨大な歴史資料の残されているジャンルなので、振り返って知ることはできるけれど、こうして毎試合追いかけるようになると、今の輝きは今しか知ることのできないものだとも思う。
 だから、私にとっての秋山投手の思い出は本当に少ない。けれど、それでも大事な思い出をくれて、ありがとうございます。



9月14日 阪神vs広島(甲子園) 4-3/○


 久しぶりのデーゲーム。
 まだまだ暑さも厳しい中での試合になるので、選手たちは大丈夫かな…と思いながら見守る。

 才木投手も好投を続ける一方、広島の先発、森投手も好調で、なかなか打線がつながらない。

 先制は4回表、広島だった。先頭の坂倉選手の二塁打、堂林選手の送りバントとつないで1アウト3塁の状況、犠牲フライでの失点だった。
 さらに6回表でまたしても先頭秋山選手のヒット、坂倉選手のヒット、堂林選手の送りバントと、4回と似た形で繋がれて2失点0-3。

 潮目が変わったのは7回裏、広島側の投手交代だった。
 先頭、森下選手が昨日に続いてデッドボールを受けて出塁。佐藤選手ヒット、前川選手四球で1アウト満塁のチャンスで梅野捕手が四球を選んで押し出し1-3、さらに「満塁男」木浪選手のセカンドゴロに広島側のエラーが絡んで2-3。
 そして代打、原口選手のタイムリーでなんと同点に追いついた。なんと8月25日以来の打席だというのに、しっかり結果をだす原口選手の準備の凄さを感じた。

 試合の終盤まで「なんかある」と思わせてくれるのは、チームの「良い時」だ。同時にそこまでもたせる投手の負担もあり、この9月に投打の好調を持ってくるのは相当難しいのだなと思う。

 8回表は岩崎投手が0に抑えた。
 9回表はゲラ投手、2アウト2塁からボークをとられ3塁まで迫られるも、最後はゴロに打ち取り同点をキープ。

 9回の裏、木浪選手が四球を、代打小野寺選手がデッドボール、近本選手の打席で進塁があって、2アウト1、3塁の場面で打席は中野選手。
 今年は決して絶好調とは言えないシーズンだったとは思う。
 けれど中野選手がいなければ乗り越えられない試合はたくさんあったし、この場面は絶対に決めてくれるような気がした。3球目をセンターへ打ち返し、ベンチから満面の笑みの選手たちが飛び出してくる。
 その輪の中心で、中野選手が久しぶりの、心から嬉しそうな顔で笑っていた。

今日は昨年リーグ優勝を決めた日でもあった。勝利を重ねて、チームにとっての「縁起の良い日」にもなったような気がする。

阪神:才木/富田、岩崎、ゲラ-梅野
広島:森/島内、森浦、黒原-坂倉

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