流動するアートの面白さについて/一日一微発見242
「現代のアートに何を求めているんですか?」と聞かれたら僕は、「面白さですね」と答えると思う。
決して「難解なこと」や「シリアスなこと」ではなくて、やっぱり「面白さ」なのだ。
「じゃぁ、どんな面白さ」なんですかと聞かれたら、それは「今まで味わったことがないような何か」と言うだろう。だからもちろん面白いものは、音楽やファッションや映画や、食事の味わいの中にだってある。
「現代のアート」は、すでに「古典」になって美術の教科書に載っているものではなくて、僕の隣にいて生きている人がたった今作り出した(出しつつある)ものであって、必ずしも万人に知られているわけでも、価値がついていなかったりするものだ。
特に「内」のものではなくて、いろんな意味で「外」にあるものだ(ストリートだったり、非商業なインディだったり)。
「面白いもの」を言い換えると、「価値のある形態」と言ってよいと思う。それは、人を「いい気持ち」にしてくれたり、「インスピレーション」を与えたり、お金で購入したくなる力がある形態なのである。
いや、お金に変えられない力があるものと言った方が正しいか(お金で買えないものの)。
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