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5000日をどう生きるか(ケビン・ケリーの新著)/一日一微発見256

ケビン・ケリーの大切な教えは「テクノロジーの声に耳を傾けること」だ。
僕は彼には会った事はないが、そのヒッピー的な生活哲学と、それとは真逆に見えるかもしれないフューチャー・テックの預言者的な相反する両面があって、その矛盾が彼を実に魅力的にしていると思い、本が出るたびにずっと愛読してきた。

「一発当てる」的な業界にいるくせに、本人は全くそんなことの追求に幸福や成功を見出していないのが面白い。

今回の彼の新著は『インターネットの次に来るもの』からすれば6年ぶりで、それも全編聞き書きによって構成されている。「大きな」本ではない。
ビジネスマンが、通勤電車で、すぐに読めるような本だ。

その一部は彼の家で、それ以外はZOOMでのインタビューで、収録されたものだという。いかにもコロナによる変化の時代の産物だというところも、リアルに伝わってきて、共感できる。

彼はこの本の前半では、これからの5000日のメインは、AIが生み出すミラーワールドが実現すると説く。
皆、携帯を使うように「スマートグラス」をかけて、多層なレイヤーの世界を生きるようになるのである。

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874字

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