ヴェネツィア・ビエンナーレを復習する/一日一微発見341
定期的にヴェネツィア・ビエンナーレに行くようになってもう随分なるが、結論的に言えば、これはやはり自分個人にとって、アートを学ぶ上で最も重要な「装置」だったんだと思うのである。
今までもゼーマンやエンヴェゾ、ジオーニ、マセル、ルゴフらがキュレーションしたビエンナーレは、それぞれ手法もテーマも選ばれたアーティスト/作品も異なっており、また、そのキュレーションが作動する時代背景も異っていて、そのつど、展示の現場に身を没入しながら、自分が何を感じ、何を考えるかを自らに問う重要な場であったと痛感する。
「アートの現場」を体験するというのは何ものにもかえがたいものだ。
アルセナーレの会場は「物理的」には同じであっても、マセルとエンヴェグとルゴフでは全く空間の使い方がちがっていた。
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