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ポスト資本主義の生き方。マーク・フィッシャーの失敗と希望/一日一微発見494
割引あり
マーク・フィッシャーの「ベストセラー」の著作『資本主義リアリズム』(インディペンデントな出版社から出て5万部をセールスした)は、すでに読んでいたから、1月は彼の他の著作を読んだ。
『ポスト資本主義の欲望』(ゴールドスミスでの講義録)、『アシッド・コミュニズム』(インタビューとブログK-Punkと未完のテキスト「アシッド・コミュニズム」を収録)。そして本や映画・ドラマについてK-Punkで見ていたテキストを集めた『夢想のメソッド』の3冊を一気読みした。
マーク・フィッシャーは、加速する資本主義世界で、どう思考し、クリエイトするかにおいて、重要な指南役であることはまちがいない。
しかし彼自身がニック・ランドのような「加速主義」の影響下からスタートし、若い時から鬱病に苛まれ、なおかつ階級意識の桎梏からくるアポリアに頭を悩ませ、ついには自殺を選んだことは、明るい話ではない。
頭脳明晰な状態(それは「ポスト資本主義の欲望」にみられる授業の「いい感じ」)からすれば、なぜ自殺して「終わりにした」のかとも思う。「明るい道」はなぜなかったのか。
再度言うが、彼の48才での自殺は(首をつったといわれる)全くもって残念である。個人的には、生前にブルース・チャトウィンと逢えなくて残念だったと同様、フィッシャーに逢えなかったのも残念だ。
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