25日後に新刊を出す植本一子(2024/11/6)
バタバタしていた日々が過ぎ、特に予定のない1日。いつも通り子どもらが学校へ行ったあと、家事を一通り済ませ、昨日の分の日記書き。すぐに書き終え時間ができたので、気が乗らずに放置していた細々とした雑務を片っ端から済ませていくことに。マンションの更新の書類作業、娘の修学旅行の代金払込、その他郵送関係のもろもろ。普通郵便が110円に値上げされて初めて送る郵便物。小さい頃から手紙というツールが好きだったので、郵便切手には馴染みがあるけれど、40円とか60円の時代が幻のように思える。こう書くと自分がめちゃくちゃ太古の人間のようだ。
超ダッシュで作業を終え、区民体育館のヨガ教室に滑り込み。初回から毎回のように「ワクチンは打たないでください」とはっきり言葉にする先生で面食らっていたのだけれど、最近は言わなくなった。知らない人から何かを強要されるってなかなか無い&怖い。1時間のレッスンを終えて駐輪場へ戻ると、あまりに急いでいたからか、自分のスマホが自転車のホルダーに挟まったまま放置されていた。
午後、張り紙で知った近所のバザーへ行き、竹ザル1枚10円で購入。ご自由にお持ちくださいから新品のタッパーをもらう。どこで本を読もうか迷ったあげく、普通に駅前のドトールに着地。腰を据えて『世界の終り〜』の上巻を読み進める。ふたつの世界が交互に進むからか、なかなかスピードが乗らなかったのだけど、いよいよ面白くなってきた。大男が体当たりで家のドアをぶち破って入って来て、片っ端から大事なものを破壊されたところでドトールを出た。比喩表現がすさまじく、好きな一文が出て来たのだけど、付箋をしなかったので思い出せない。まるで上品な大喜利、って言ったら怒られるだろうか。
赤字修正は明日あたり戻って来そうだけれど、この前一度通しで自分の原稿を読んだ時に、書いた時と、実際にそれが起こった時と、そして読んだ今とで、全然自分の心持ちが違っていて、その出来事も、書いた文章も、すべてが色褪せて感じてしまい、本当にあれでよかったんだろうか?と不安になる。一読してもらったいかりんにその旨LINEしてみると、瞬間をぎゅっと残してあって良かったよ!と返信があり、とりあえず安心するも、その出来事からも、相手からも、だいぶ距離が出来たんだなと、それは寂しいような安心するような複雑な気持ち。
しかし男女の対人関係で思い煩うことがないのは、とても心地よく平穏で、それでいてどこか物足りない日々でもある。と、ここで私は上手い比喩がまったく思いつかない人間。
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