32日後に新刊を出す植本一子(2024/10/30)
朝から雨。雨雲レーダーをチェックしつつも、雨が止むのを待てずに家を出る。これくらいの雨なら行けるだろうと、ビニールに包んだゲラを校正さんに届けるべく自転車で走り出すが、私が想像する美顔器のスチーマー並みの霧雨で、途中モスバーガーで雨宿り。ホットドッグを食べながら、組んでもらった初稿をめくる。赤字をチェックしながら改稿していく作業が好きだから、1秒でも早く校正さんに渡したい気持ち。
校正の藤本さんに直接原稿を渡す。藤本さんは校正者であり詩人。今回のエッセイ集の中に、僭越ながら詩を2つほど書いたので、それを読まれるのが緊張する。詩の校正ってどんな感じなんだろう。原稿と一緒に、実家から届いた母手作りの奈良漬と、ゆずをお裾分け。すると奥から勢いよく走って出てきたアグネスが、ビニールに入った立派なかぼすをくれる。あ、これも、と可愛いクッキーも。柑橘の交換だ、と藤本さんが笑っている。
雨上がりのひんやりとした帰り道、今回のエッセイ集はももちゃんにこそ読んでもらいたい、と思いつく。私たちは似た性質を持つ部分があるから、パートナーや周りの人との関係について書いた今回の作品に、彼女がどんな感想を持つのか気になる。すぐに自転車を道に止めて、LINEで原稿依頼。通販ページにでも、解説的に載せられたらいいな。
午後、九段下のPACIFICA COLLECTIVESにのぶえの個展を見にいき(すごくよかった)、そこからとぼとぼ歩いて曙橋の方まで。途中、市ヶ谷の川だか池だかの横を通りかかるも、手にしているセブンイレブンで買ったグリーンスムージーと水面がまったくおんなじ色をしている。Googleマップに言われるがままに、公道か人ん家の敷地かも怪しい細い道を通り抜け、初めて行くお店へ。ベストを買うつもりだったのにコートが目についてしまい、思いがけず大きい買い物。お店の人が気を使ってか、靴下を謎におまけしてくれた。
家に帰って夕飯の準備をしてから滝口さん家へ。特に何をしにきたわけでもなく、今日はけいこりんがいる日だったので久々に顔を出しに。滝口さん家はすでにホットカーペットが入れてあり、あったかくてホッとする。けいこりんのお手伝いで銀杏の殻剥きを仰せつかり、今夜の滝口家の夕飯の、鶏肉と銀杏の炊き込みご飯の銀杏は、私の手によって生み出された。
夜、自分の家で夕飯を食べた後に、久しぶりに高橋さんと散歩。この前の傷ついた話を聞いてもらい、高橋さん目線の新しい視座をもらう。明日は仕事が休みだから、文フリに向けて原稿を書くと言っていた。
こう書くと盛りだくさんの1日だけど、実は昼前に区民体育館でヨガにも参加している。