21日後に新刊を出す植本一子(2024/11/10)
午前中からかんちゃん家へ、一緒に栗の甘露煮を作る。生のクチナシを今日のために手に入れておいたのだけど、本当にこれが黄色くなるのか、と半信半疑で実(花?)を割って水に漬けると、蛍光色のような鮮やかさの色が出て驚く。面白い!かんちゃんとおしゃべりしながら栗をひたすら剥き、クチナシと一緒に柔らかくなるまで茹でて、砂糖を溶かしたシロップでさらに煮て完成。かんちゃんは最近こういう手間のかかる料理がしたいらしく、先月は一緒に柚子胡椒を作った。次はお正月に向けて黒豆とかどうだろう。この家はキッチンが綺麗で使いやすく、何をするにも楽しい。
来る時に買ってきたブロートハイム・ベッカライのサンドイッチでお昼。ハムチーズのバゲットサンドで、ここのところ二人でハマっている。いつもは他のパンもバラエティに買ってシェアするのだけど、とうとう今日は一人一本ずつに。一応食後の甘いものにアップルパイを買ったものの、おやつもいっそハムチーズで良い、という結論に達した(他のものも当たり前にうまい)。
英検の面接に行っている娘からLINEが入り、受験会場の最寄りのコーヒーショップに入ったらしいのだが「生贄みたいな席しかなくてパン食べてすぐ出てきた…」とあり、二人で爆笑する。さすがいっちゃんの子だね〜と言われるが、そんな表現を私は使ったことがないな。一体どんな席だったのか帰ってきたら聞いてみなければ。
甘露煮も無事に完成し、午後も早いうちに帰宅。家に戻ると中学生の娘がテレビでゴルフを熱心に見ていて、興味あるの?と聞くと「現実逃避にちょうどいい」と言う。テスト期間中なのだ。
図書館とスーパーに行くべく家を出ると、ものすごく近所でMちゃんにばったり会う。どうしてこんなところに?と驚いていると、バイトの接客に疲れて、×××でバイトし始めたんですよ〜^^と教えてくれる。×××は肉体労働で大変そうだけど大丈夫?と聞くと、それがすごい楽しいんですよ〜!と笑顔。いつもお世話になっております。そしてまさかこんな近くにいたとは。Mちゃんとは私の本をたくさん読んでくれている読者の方として知り合った。
図書館で借りていた村上春樹のエッセイを返し、村上春樹を書架を改めてチェック。読みたかった『アンダーグラウンド』が(村上春樹全作品集1990~2000)で置いてあったので、ものすごく分厚いけれど借りることに。小説家の太田さんが好きだと言っていたし、数年前に一度読もうとして途中で諦めたので、もう一度初めから。700ページあり、2段組だけど、今なら案外読めるのでは、とも思う。
雑誌コーナーで今月号の新潮の市街地ギャオさんの書き下ろしエッセイをチェック。香水にハマっていた時の話で、(たしか)机の引き出しに香水が並んでいる様子を「黒ミサもしくは鴨川河川敷の体をなす」と書かれていて、思わずスマホにメモをとった。そして今ここに転載している。これぞ比喩!
いただいたサポートは我が家の血となり肉となり、生活費となります。