まなびキッチンの特徴その1:NHKののど自慢のように全国どこへでも&どこからでも配信します

どこに住んでいても、PCの画面の向こうの先生やお友達と一緒に参加できる料理教室、まなびキッチン。

各回、NHKの「のど自慢」のように全国のどこかのキッチンスタジオなどから、そのエリアの子どもたちと一緒に双方向配信をします。

例えばある日のまなびキッチンは、夏休みの午後に、代表の私のふるさと、熊本県熊本市のキッチンからお届けします。

この日は熊本近郊にお住まいの子どもたちと一緒に、キッチンからライブ配信。それ以外のエリアに住む子どもたちはオンラインミーティング機能を使って、画面ごしにレッスンに参加します。

食材は、あらかじめ全国各地の配信先の学童やアフタースクール、子ども食堂などの責任者の方や、家庭のキッチンで受講する場合には保護者の方と連絡を取り、必要なものを買い揃えておいていただきます。(いずれはOisixやらでぃっしゅぼーやのような仕組みで食材を宅配したい!ここは生産者さんとコラボしたいところ)

16時、レッスンスタート。まずはまなびキッチンのルールをみんなで確認します。このルールもこだわりを持って作ったものなので、別の記事にまとめることにします。今回は全国の子どもたち15人が画面ごしに1つのレッスンに参加しているので、みんなお名前と住んでいるエリア、好きな食べ物と今日のテーマの国について知っていること、調べたことを1分間でスピーチしてみよう!というアイスブレイク兼自己紹介からスタート。ここでも先生のファシリテーション力が求められます。

16時20分、まずは調理から。「まなび」+「つくる」コンテンツで2時間で完了させるため、ご家庭でも簡単に再現のできる時短&おいしい&多国籍レシピ。今回は少しだけ煮込む工程があるので調理からスタート。食材を洗って、下ごしらえしたら加熱開始!・・・だけどやっぱり複数名参加している拠点で「ぼくがやりたい!」「わたしがやりたい!」って主張戦が起こります。こんなときに先生は(火や包丁類の危険は除去した上で)主体となって解決に取り組まず、子どもたちに解決させるように促します。ひたすら待つ。そのうち、別拠点から仲裁が入ったり、「じゅんばんだよ」とか「今日のこれは難しいから、大きい子にやってもらおうね」といった意見が出て、なんとか前拠点煮込み工程へ。

17時、「まなぶ」「しる」「対話する」時間のスタート。地図を広げてその国や地域のことをみんなで話していきます。同じ国がテーマでも、回の参加者によって全然対話の内容が違ってくる不思議。今回は恐竜や地層など長い長い地球の歴史が大好きな子と、海の生き物が好きな子が多い回だったので、この国の世界史的な位置付けや、どんな地質なのか、どんな鉱石が取れるのか、どんな生き物がいて、魚料理はどんなものがあるか、といった内容で盛り上がりました。地図上では、日本から近そうに見えたけど、意外と飛行機に乗ってる時間は長いんだね・・・それは風の影響なのかな?地球の回転のせいなのかな?といった話もしました。

17時30分、料理の仕上げの時間です。さっき少しだけ我慢した子たちに、何かの役割を多めに任せる拠点が出てきたり、盛り付けをアートのように凝ったものにする拠点があったり・・・おっと自宅から参加した子たちは我慢できずにつまみ食いしちゃいましたね。料理の仕上げをしながら、今日の食材の復習と、テーマの国の言葉を少しだけ覚えていきます。

17時45分、ひとりずつ振り返りのコメント。調理についての振り返りをする子、ひたすら鉱石の話を続ける子、喧嘩したときにこんなふうに相手と解決できたって誇らしげに報告する子、今日使った茄子なんだけど、うちの近くのスーパーだとこんな色のこんな形のもあるんだよ、といった地域の特色を話してくれる子、、それぞれの個性がキラキラ輝く時間でした。

18時、保護者の方がお迎えに来て、作ったものを持ち帰り用容器に入れて帰る子、その場で試食をしながら保護者の方のお迎えを待つ子・・・・ここでオンライン接続は終了。「まなびキッチン」のクラスは終わりです。

帰宅後、先生から保護者のみなさんに今回のクラスレポートが配信されます。そこにはお子さんたちの「キラリ」発言や「これ宿題にする。家で調べるね」といった事項と、テーマに添った家での会話のヒントなども記載します。きっとお子さんたちはお父さんやお母さん、ごきょうだいやおじいちゃん、おばあちゃんに今日こんなものを作ったよ!とか、ねぇねぇこれ知ってる?っていろんなことを話してくれるので、ぜひそこからさらに会話を広げて、新たな学び・探究の種を育てていっていただけたらと思います。

先生が配信している拠点キッチンの子たち(この回は熊本でしたね)は、保護者の方がお迎えに来たら帰る子、先生のお片付けを手伝いながらずっと話しかけてくれる子、「先生次いつ熊本キッチンにくるの?」と次の予定を確認してくれる子、「今度は熊本のこの野菜を使ってね!」と地元ならではの食材を教えてくれる子など、クラスのあとも元気いっぱいなのでした。

・・・・というかんじで、全国のキッチンから、その場所の子どもたちと一緒に、別のエリアに住む子どもたちとシームレスにつながりながら、みんなで対話し、作り上げていくのがまなびキッチンの特徴その1「のど自慢方式」でした。